渋澤 番組を見ていないので、意味不明だったのですが、たぶん、あそこに出ている銀行の連中を締めてこいということなのかなァ。
中野 確かに、あの番組に出てくるバンカーは皆、金融の社会的な使命に対する意識が、ごっそり抜け落ちている連中ばかりですからね。日本で最初の銀行を創設した渋澤栄一翁の血を引く渋澤さんなら、喝を入れる資格があるのかもしれませんね(笑)。
渋澤 でもね、銀行って組織は既存のレールから絶対といってもいいほど外れないし、そのようなトップに居座っている限り、新しいことにチャレンジしよう、あるいは組織を抜本的に変革しようという機運は、まず出てこないよね。
藤野 世の中は今、大きく変わろうとしているのにね。
中野 ん?
藤野 オリンピックですよ。
渋澤 確かに、マインドは大きく変わるかもしれない。
中野 ちょ、ちょっと。今日のテーマは半沢……。
五輪決定で、日本人の意識が変わろうとしている
渋澤 私事で恐縮なんだけど、僕の妻はオリンピック開催に反対だったのね。招致活動だけでも税金をたくさん使って、開催することになったら東京に人がたくさん来て渋滞もするだろうし、何もいいことなんかない、なんて言ってたの。
で、僕、ミャンマーに出張に行っていて、帰りの飛行機の中で東京に決まったというニュースを聞いて、成田空港から自宅へ帰る途中に「ただいま、(東京に)決まったね」というテキストメールを送ったら、妻から「うん、やっぱりワクワクするわね(^-^)若い子たちの内向き志向が変わる、いいきっかけにもなるんじゃないかしら」という返信がきた(笑)。「アンチだと思っていた!」って聞いたら、「そうそう、変わったの!」って言うんだよ。
藤野 ほら~。オリンピックは日本人のマインドを大きく変えるんですよ。
渋澤 オリンピックの開催は7年後でしょ。ということは、今の小学校高学年、中学生の子供たちは20歳になる。子供たちに前向きな、明るい未来を見せられるかもしれない。いいことだよね。
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