心と体を壊しそうな場合は、脱出せよ
また一般的に、社内で自分の部下が辞めることは、その直属の上司にバツがつく事象となります。そういう意味で最初から辞めそうな部下をかわいがる上司はいません。その辺りは大人のお作法でいきましょう。どんなところでも一所懸命やる部下のほうが上司はかわいいものですし、半端な仕事より一所懸命やった仕事は身に付くものも大きいのです。
質問者の方は東京を離れることを不安に思っているそうですが、社会に出たらどこにいようが、まずは目の前の仕事を全力でやることに尽きると思います。筆者も1カ月500時間くらい働いていた20代の頃は外との交流など皆無でしたし、そもそもプロジェクトで地方に行っていました。数年は異業種交流会のようなものは忘れて、目の前の仕事に没頭しても大丈夫です。東京に執着していては将来的に船を造りに中国にもフィリピンにも行けなくなってしまいます。
質問者の方が就職されて、万が一、本当にその職場が合わずに心も体も壊しそうな場合は、脱出しましょう。なぜなら自分の心や体を壊した責任は誰も取ってくれないからです。何で心が折れるかは人それぞれですが、生きていればいろいろなことがあります。筆者の入社1年目のハイライトはシュレッダーされた紙を伸ばして書類を復元する(試み)という、三途の川で石積みを壊している鬼たちに、新メニューとして提案したいような業務命令でした。
ちなみに新卒2~3年くらいまでは第2新卒扱いで、現職の業界とはそんなに関係なく転職することができます。そこから先はやはり業界内の転職が一般的です。ご質問されているようなコンサルティング会社は、広くさまざまな業界から年中採用していますが、金融は保険や株式の個人営業、またはMBA卒採用を除いては、異業種からの転職は少ないものです。
新卒で就職したら、まずは社会人としてのマナーを完璧に身に付けましょう。時間に遅れない、人や仕事を紹介してもらったらお礼を言う、メールはすぐ返す、といったことです。たったこれだけさえできない自称エリートの大人が売るほどいるので、キャリアだスキルだと騒がなくても、こうした社会人マナーがあるだけで、すぐに頭ひとつ抜け出せます。
そして職場の人々、人間関係をよく観察しましょう。A主任とB主任は同期なのになぜ口を聞かないのか、C課長のワリカンは1円単位までというのは本当なのか、職場は人間観察対象の宝庫です。「セールスはハウエバー、セレンティビティとモメンタムだよ」と言うカタカナ次長も、「じぇ! 倍返しなら今でしょ」と言う流行語部長にも、笑顔で「ですよねっ」とディスらずアンサーできることが肝要です。人生は毎日が取材、人間への洞察力は将来のコミュニケーション力やリーダーシップの源泉です。
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