会社を潰す社長の「ダメな口ぐせ」ワースト5 会社の未来は「経営者の言葉」ですぐ分かる

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悩んでも悩まなくても、結果は変わらないことが多い。決定の正しさは、悩んだ時間とは無関係です。だとすれば、早く決定したほうがいい。社長の決定は、スピードが命です。

ダメな口ぐせ③「若手よ、夢を持て!」

武蔵野は、1977年から「長期事業構想書」(長期事業計画)を作っています。私が初めて長期事業構想書を作り、「5年で売り上げ2倍」の経営計画を発表したとき、狐塚富夫課長は驚きを隠さずにこう言いました。「小山さん! 本当にこんな無茶な計画が達成できるんですか?」

私は、こう答えました。「できるわけがないじゃないか」。私の返事を聞いては、狐塚は「やっぱり」と、得心顔で頷きました。ところがその5年後、狐塚の期待(?)に反して、「売り上げ2倍」が実現しました。

武蔵野の経営計画書に長期事業構想書があるのは、2つの理由からです。1つは「今日すべきこと」が明確になるからです。長期事業計画を立てると、 「未来」と「今」、「理想」と「現実」の差を知ることができます。

目標とする数字が決まれば、 「その数字を達成するために、何をすべきか」が見えてくる。「自社にできていることと、できていないこと」「やらなければいけないことと、やめるべきこと」が明確になります。

そしてもう1つは、長期の目標が社員の「やる気」を促すからです。社長が「5年で売り上げ2倍」と夢のある計画を持つから、社員も「夢」を持てます。

人は誰しも、夢なくして努力はしない。売り上げ10億円で、部長が3人、課長が10人いる会社が、「5年後に売り上げ20億円」にする長期計画を発表すると、社員は単純にこう考えます。「そんなの無理に決まっている」。

その一方で、こうも考えます。「5年後に売り上げが2倍になるなら、会社も大きくなって、部長は6人、課長は20人になる」。すると、課長は、「もしかしたら、自分も部長になれるかもしれない」と思い、主任は、「もしかしたら、自分も課長になれるかもしれない」と思う。

実際は、役職が2倍になることはありませんが、こうした小さな錯覚があると、社員に夢や希望が生まれて、努力します。「給料が安定的に上がる」「昇進のチャンスがある」と思うから、社員も頑張れます。

次ページ夢を持って経営計画に落とし込まねばならないのは…
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