会社を潰す社長の「ダメな口ぐせ」ワースト5 会社の未来は「経営者の言葉」ですぐ分かる

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多くの会社の社長は、失敗を部下に押し付けます。「ビジネスは現場社員の熱意で決まる!」と言い放ち、責任を取らせようとする社長もいます。ですが、会社の赤字も、事業の失敗も、社員のせいではありません。会社の業績が悪化するのは、すべて社長の責任です。

社員の仕事は、社長が決めたことを実行することです。会社の方針を実行し、実績や成果が得られれば、それは社員のお手柄です。ですから、「実施責任」は社員にあります。けれど、「利益責任」を取れるのは社長だけ。会社は、社長ひとりで「99%決まる」のです。

ダメな口ぐせ②「正しい決定をしよう」

私は、「石橋をたたいて渡る慎重な人」よりも、「見切り発車で、とりあえず始めてしまう人」のほうが、社長にふさわしいと思っています。なぜなら、会社の将来は「やり方」で決まるのではなく、「決定のスピード」で決まるからです。

かつて武蔵野では、「実践経営塾」(武蔵野が主催する経営者のためのセミナー)のセールスで大きな赤字を計上したことがありました。7000万円の広告費を使ったにもかかわらず、新規のお客様は「たったの2社」しか増えなかった。そこで私は、「売り上げを上げる」と決定しました。

「どうすれば利益が出るのか」を検証したり、正しいやり方を考えたりすることは後回し。それより先に「売り上げを上げる」と決定したのです。その結果、お客様を増やすことができ、毎年増収を続けています。

会社は、「社長の決定」で決まります。ところが、ほとんどの社長は、決定ができない。あるいはしない。なぜなら、「正しい決定をしよう」とするからです。

決定を正しくしようとすると、どうしても時間がかかります。正しい意思決定のために、情報収集に時間を割く社長は少なくありません。ですが、経営のスピードが失われてしまえば、マーケット(お客様とライバル)の変化についていくことができません。

また、正しい決定を下しても、その決定は「社長(会社)にとって正しいだけ」であって、お客様にとって正しい決定とは限りません。そもそも「正しさ」はお客様が決めるものです。社長が正しいと信じても、お客様に受け入れられなければ、その決定は「間違い」です。だから、「とりあえず計画を作って、マーケットの反応を見る」のが先決です。

私は、「正しく決定すること」よりも、ある程度テキトーでもいいから「早く決定すること」に重きを置きます。とりあえず決定して、途中で間違いに気がついたら、そのときに修正すればいいのです。実行するのが早いほど、間違いに気づくのも早くなり、修正も早くできます。

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