今年の「ほぼ日」は雑貨展・地球儀・学校で稼ぐ 糸井重里代表「僕自身がセールスマンになる」
作りが精密なだけではない。地球儀にスマートフォンのカメラをかざすと、「かつては恐竜の生息地だった」などといった情報を見られるAR(拡張現実)技術を実現させるという。「相当先端の人とアプリの研究開発をしている」(糸井代表)。
地球儀に着目したのは、「グローバル、グローバルと口では言うが、地球を丸い状態で考えているのだろうか」という糸井代表の問題意識からだ。グローバルな世の中になったのとは裏腹に、「昔は家庭にも教室にもあった地球儀がない」という糸井代表の気づきを起点とし、開発を進めてきたという。
織田信長が地球儀を蹴ったり投げたりする、ある映画のシーンを思い出し「グローバルを体で感じるというのはこういうことだ。地球儀に実際触ることだ」とひらめいたのだそうだ。
「メルカトル図法」に慣れきってませんか?
「地球儀があれば、IS(過激派組織・イスラム国)がラッカからいなくなったというニュースを見ながら親子で語り合える。(高緯度ほど実際よりも大きく見える)メルカトル図法に慣れきった眼には、ロシアは意外に小さく、オーストラリアは思ったよりも大きいという新鮮な驚きがある。クレオパトラ7世とカエサルが恋に落ちたのも、地球儀でギリシアとエジプトが意外に近いと実感すれば納得できる」(糸井代表)。
アースボールの懸念材料は「ハイテクすぎる」と母親や子どもに敬遠されること。だから最初は、赤ん坊や猫がじゃれて面白がるものというイメージの定着を図る。糸井代表は「僕自身がセールスマンになって、地球儀を背負ってイベントやテレビ番組に出張っていかないといけない」と意気込む。
さらに来年1月からは「ほぼ日の学校」という古典講座も始める。最初のテーマは「シェイクスピア」。1回150分、ほぼ隔週の平日夜、全14回を開講する。会場はほぼ日のオフィスだ。料金は税込みで12万9600円。定員は99人。授業の動画は別途ネット上で有料で提供することも計画している。
シェイクスピアの研究者も講義をするが、お堅くて退屈な講義を延々と続けるつもりは毛頭ない。生物心理学者、演出家、俳優、作家、翻訳家、医師、ベンチャーキャピタリストなど、さまざまな分野の専門家がシェイクスピアを語る予定だという。
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