2012年に楽天シンガポール支社に入社し、グローバルマーケティングオフィスの立ち上げにかかわり、その後2015年に、フェイスブック ジャパンに入社しました。なぜそのタイミングで移ったか。理由は大きく3つあります。1つはFacebookが掲げるミッションに深く共鳴したこと、2つ目はFacebookで働く人の魅力に圧倒されたこと、3つ目はテクノロジー業界という未知のキャリアに挑戦したいと考えたことです。
ミッションについては次項で詳しくお話しいたしますが、その同じミッションを共有し、そこに向かって働く人の魅力には大きく心を動かされました。Facebookには、「1. 頭がよくて 2. 性格がよくて、3. 人生を楽しんでいる」、その三拍子がすべてそろっている人が多く、そのような魅力的な人に出会い、自分自身の伸びしろがまだまだあると感じたことを覚えています。また、3つ目の理由ですが、当時の私はアナログ人間で、テクノロジーが得意ではなかったからこそ、あえてそこに飛び込みたいという思いもありました。
では、ここで私がFacebookへの入社を決めた最大の理由である、ミッションについてお話しします。
Facebookが“コミュニティ”にフォーカスした理由
2017年6月、Facebookには大きな変化がありました。創業以来、グローバルの全社員が指針にしてきたミッション「世界をよりオープンでつながったものにする」を進化させ、「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」という新たなミッションを策定したのです。
ここで、新しいミッションがコミュニティに焦点を当てた理由についてご説明します。
今年、Facebookの月間アクティブ利用者数は20億人、Instagramの月間アクティブ利用者数は8億人を超えました。創業時に掲げたミッションのとおり、つながりの“広さ”については一定の手応えを感じています。ただ、昨今のグローバルでの課題、特に「分断」された世界、などともいわれるように、つなぐだけでは世界はよりよいものにはならないと考えたのです。では、次に何をすべきかを考えたときに、今後はつながりの“深さ”なのでは、と思い至りました。単に人と人をつなぐのではなく、同じ目的や興味を共有するコミュニティづくりを私たちが応援する。その結果、人と人のつながりがより密接になり、ポジティブな影響が拡散していくような世界を私たちは思い描いています。
また、コミュニティを応援する背景の1つとして、日本でも、グローバルでも、かつてコミュニティとしての役割を担っていたものの存在が薄くなっている傾向があります。欧米なら教会が思い浮かびますし、日本でも自治会や地域の行事など、地域のコミュニティに参加する人が減り、人々のつながりが希薄になっていると感じている人も多いのではないでしょうか。もちろんそれにはさまざまな要因があると思いますが、われわれのテクノロジーを使ってそうした課題にアプローチできないか、失われつつあるコミュニティの機能をオンラインなつながりで補完できるのではないかと考えています。
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