これによれば、男性は「理想の相手なら結婚してもいい」が4%程度増加してはいますが、結婚前向き度はほぼ4割弱で変わりません。対する女性も、ここ30年間で結婚前向き度はほぼ同レベルで推移しています。
皆婚時代の80年代と比べても、結婚したいという意思がある人の割合はあまり変わっていないのです。直近の2015年でいえば、結婚に対して前向きなのは、男性39%、女性47%でしかありません。
つまり、「いずれ結婚するつもり」という男女が9割だとしても、結婚に対して実質的に前のめりになっているのは、30年間ずっと男性で4割以下、女性でも過半数にも達しません。むしろ、「一生結婚するつもりはない」割合が男女とも堅調に増加していることのほうが気になります。
ここ30年、未婚者の結婚意思に大きな変化はない
ここからわかるのは、「結婚はするのかもしれない、と漠然と思いつつも、結婚するつもりは今のところない」という未婚者が大半だということです。そして、この傾向は、近年急に上昇したわけではなく、30年前からずっと同じです。これは、「『草食系男子の増加』という大いなる勘違い」にも書いたとおり、近年若者の草食化が進んだという誤解と似ています。
この未婚者の結婚意思について、私自身2016年の「ソロ男プロジェクト」において、出生動向調査のサンプル数(約5000人)を大幅に超える1万3000人規模の調査を実施しています。こちらは年代別で40代以上も網羅しています。さらに、結婚意思については、「絶対に結婚したい(強い意志)」「できれば結婚したい(願望)」「結婚したいかどうかわからない」「結婚したいとは思わない」「結婚するつもりはない」「結婚しない/あきらめた」といった、結婚意思の強さ別に選択肢を設けました。
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