普通は仕事と子育ての両立だけでも手いっぱいなのに、子どもが小さいときの離乳食から日頃の食事まで完全に手作りし、完璧な掃除をして美しい部屋を保つなど、ほとんど“神の領域”だが、それが実現できるのには秘訣があると言う。
「会社を出た後、電車の中では、タブレットを使って上司や同僚へのメールの返信やチャットを使っての簡単な打ち合わせをこなし、自宅に帰ってきても、座りません。まずは洗濯機を回して、お料理を開始。その間も、美容のため、股の間に小型のバランスボールを挟み、屈伸運動をします。洗濯を干したり移動するときも、つねに運動しながら。いつも、2つ以上のタスクを同時進行するのが信条です」
食事を作りながら、自分の夕飯はつまみ食いで簡単に済ませてしまう。食器洗いやシンクや床の掃除は、ご主人が子どもをお風呂に入れたり、子どもの相手をしている間に行う。こうして、絶対にダラダラとはしないから、自分の時間が確保できると言う。
「軍隊方式」で育つ息子、イクメンの夫
また、仕事と育児と家事をしなやかにこなせるのは、育児に積極的なご主人のおかげでもある。
「子どもたちが保育園に行っていたときは、送り迎えも半分分担してくれました。読み聞かせも寝かしつけも、子どもをお風呂に入れるのも、ほとんど夫の担当です。うちは、双方の両親がどちらも遠方住まいだし、私は家に外の人を入れるのが嫌いだから、地域のファミリーサポートやベビシッターさんにお願いしたこともない。だから、頼れるのは夫だけ。私以上に海外出張が多い仕事なのに、よくやってくれたと思います」
小谷さんが、海外出張で長らく家を空けるときは、ご主人が子どもたちの面倒を一切請け負ってくれるそうだ。
「私が帰国する便と、夫が出張で出国する便を合わせて、羽田で落ち合い、子どもをバトンタッチしたこともあるんですよ」
最近は、「軍隊方式」の効果もあり、息子さんが2人とも家事を手伝うようになったから、小谷さんは、ますます「社長補佐官」の仕事に打ち込める。
「夜は9時から11時、時には3時頃まで、社長の発表資料などを集中して作ります。会社と違って静かだし誰も邪魔しないので、はかどるんですよね」
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