(第6回)PDCAサイクルが内定の決め手(後編)

一方で、店長に言われたことをこなすだけの人は、どうだろうか。

Q 「アルバイトをしながら心がけていたことは何ですか?」
B 「お客さんに喜んでもらえるよう頑張りました」
Q 「どんな努力をしたのですか?」
B 「いろいろやりましたよ。元気よく挨拶したり、店をきれいにしたりとか」
Q 「結果はどうなりましたか?」
B 「店長にほめられて、時給が上がりました」
Q 「具体的にはどんな仕事をやったのですか?」
B 「具体的と言われても、たくさんあるのですぐには思い出せませんが……」
 2人の違いがおわかりだろうか。前の人のやりとりからは、忙しくて活気あるパン屋さんの店頭の「場面」がイメージできるが、後の人の話からは「場面」がまったく浮かび上がってこない。自分の頭で状況を判断し、工夫をしているかどうかはこういうところに端的に現れてくるのだ。だから「場面」に沿って行動を説明してもらうだけで、その人がどれだけ自分自身でPDCAを回していたかが判断できるのである。

2 全ての行動について「ねらい」と「結果」を聞くこと
 これについても面接で判断しようとしていることは基本的には同じである。
 先程のパン屋さんでアルバイトをした人の話でも、最初から「店の売り上げを上げる」という明確な「ねらい」を持って行動している人は、なぜそうしたのか、その結果がどうだったのか簡単に答えられる。
 それに対して、自分の頭で考えず、目的意識も薄いまま行動していると、何を目的に、どんな行動をとって、どんな結果になったのか、その流れを明確に説明できない。
 「とにかく一生懸命やりました」とか「努力して成果を出しました」など抽象的な表現になり、結局は「アルバイトなんで、そこまではやってません……」といった話で終わってしまう。

●就職活動の成功も、人生の成功もPDCAがカギ

 企業がPDCAサイクルを回せる人を求めているのは、それが「会社に入ってから活躍できる人」の条件だからである。PDCAサイクルを意識して行動することは、内定獲得に役立つのはもちろんだが、会社員、起業家、フリーランス、芸能人、どんな職業で成功するにも欠かせない、人生の成功、不成功のカギを握ると言ってもいいくらいだ。ぜひ今日、この瞬間からPDCAサイクルを意識して、日々の行動を考えてほしい。きっとあなたの人生はいい方向に向かって転がり始めるはずだ。

※「大学生のためのインターンシップ成功指南」は、「ジョブウェブ」から提供を受けています。


佐藤孝治(さとう・こうじ)
株式会社ジョブウェブ代表取締役社長
1972年東京都生まれ 早稲田大学社会科学部卒。
就職活動後、大学4年生の96年10月ジョブウェブを創設。 97年7月、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。
99年10月、ジョブウェブを法人化。
現在、株式会社ジョブウェブ社長として講演や勉強会などに全国を飛び回っている。学生の就職支援と企業の採用支援を通じて学生と企業の本音コミュニケーションをサポートしている。
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