松本城公園で酒を飲むことは「下品」なのか

タテマエだらけのまちづくりが地方を滅ぼす

「松本城のある公園で酒を飲むイベントは、城の品格にふさわしくないので自粛すべき」。同市の教育委員会が下したこの決定は、正しいのだろうか(写真:髙橋義雄 / PIXTA)

夏真っ盛り。全国いたるところで、夏の風物詩である花火大会などが開催されています。

松本市教育委の「お城の公園で酒飲むな!」は正しい?

そんな中、長野県松本市の教育委員会が「松本城公園の品格に、飲酒はふさわしくない。自粛を要請する」という判断を下して、議論を呼んでいます。

この連載の一覧はこちら

この自粛要請の影響を受けたのが、2014年から毎年9月に松本城公園で開催されていた「ビアフェス信州クラフトビールフェスティバルin松本」です。

公園の管理権限を持つ市の教育委員会から開催自粛を要請され、ビアフェス信州の実行委員会(同市の飲食店経営者などで構成)は、9月の開催断念を余儀なくされました。

近年ではビアイベントを含め、公園のさまざまな活用方法が拡大され、各地でこれまであまり人が寄り付かなかった公園が多様に活用されるようになってきています。

これまでは、なんでもかんでも禁止ばかりだった公園。皆のための公園のはずが、あまりになんでも禁止されすぎて何にも使えないということが多数ありました。

しかし今年、国土交通省が所管する都市公園法の大幅改正によって複数の規制が緩和されました。それによって、保育園などの整備から飲食施設の開発などに至るまで公園が多目的に活用可能になっているという潮流があるのです。にもかかわらず、同市の教育委員会が「飲食をともなうイベントは品格がない」という前近代的な判断を下したことによって、混乱が発生しています。

次ページ公共の場所での「飲酒」は、品格がないという勝手な判断
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ブックス・レビュー
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
省電力・広域通信“0G”の衝撃<br>IoT化の隠れた主役LPWA

低速ながら電池で数年動くほどの省電力で、基地局から10km以上もの広域通信が可能。 LPWAという通信方式は超高速の5Gとは対極で、関係者に「0G(ゼロジー)」と呼ばれています。検針やモニタリングなど静かな普及の現場を取材しました。