四国の野球「独立リーグ」、今も見えぬ未来図 生き残りに向けて、所属4球団が続ける挑戦

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愛媛マンダリンパイレーツの運営は引き続き星企画が担当している。同社役員であり、チームの統括を担う田室和紀は語る。「県民球団になって、経営は安定しました。じっくり将来を見据えて経営を考えることができるようになったのは大きいですね」。

愛媛マンダリンパイレーツが本拠地にする松山市の「坊っちゃんスタジアム」。安定した観客動員を見込めるこの球場以外にも、県内各地で試合をする(筆者撮影)

県民球団になったことで、ほかにも変わったことがある。県内各地で試合をすることになった。「本拠地の松山にはNPBのオールスター戦も開かれた坊っちゃんスタジアムがあり、観客動員は抜群です。でも、そこに限らず県内12か所で主催試合をしています。県内すべてのお客様とつながり、地域貢献をする。それが県民球団の役割だと思います」(田村氏)

野球メディア運営会社がオーナーのチームも

「四国アイランドリーグplus」で今年前期の優勝チームとなったのは、徳島インディゴソックス。今季から監督に就任した養父鐡(ようふ・てつ)が、チームを優勝に導いた。養父はNPB出身だが海外でのプレー歴、指導者歴も長い。また野球教室を運営する経営者でもある。異色の経歴と言える野球人だろう。

徳島インディゴソックスの養父鐡監督は「海外では監督は偉くない」と話し、海外で得た考え方を選手指導に生かしている(筆者撮影)

海外経験の長い養父の監督論は一味違う。

「僕は選手と話し合い、彼らのモチベーションを高めてきました。日本の監督は何か偉い人のような感じで、ボスみたいですが、海外では監督は偉いわけじゃない。だって、監督を英語で言うと『マネージャー』ですから」。

監督がマネージャーであるとは、どういうことなのか。養父は続ける。「選手に方向性を与え、動機付けはしますが、プレーするのはお前たち。だから、自分で考えて自分で動けないとNPBには行けないよ、と。そういうことですね」。

チームの経営者は昨年交代した。オーナー会社は東京で「ベースボールドットコム」などのネットメディア運営企業である「WoodStock」。球団社長の南啓介は、この会社の役員だった。「社長に就任してから、フロントとして選手を積極的にスカウトしました。これまではトライアウトなどで応募してきた選手を獲得していましたが、僕が一緒にやりたいと思う選手に声をかけました。チームの実力は、上がったと思います。優勝できるという気持ちは当然持っていました」(南社長)。

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