中国人は「新車独特のにおい」が大嫌いだった フォードは「黄金の鼻」部隊を投入して対策

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 7月20日、西側諸国のドライバーは「新車」のにおいを好むが、中国では何もにおわない方が好まれるという文化的違いにどう取り組むかは、世界最大の自動車市場である中国での売り上げを回復するため「強み」を模索する自動車メーカーにとって鍵となる。中国南京市にある米自動車大手フォードの研究施設で12日撮影(2017年 ロイター/Aly Song)

[南京(中国) 20日 ロイター] - 西側諸国のドライバーは、自動車の生産ラインから出てきたばかりの「新車」のにおいを好む。だが中国では、何もにおわない方がむしろ好まれるという。

このような文化的違いにどう取り組むかは、世界最大の自動車市場である中国での売り上げを回復するため「強み」を模索する自動車メーカーにとって鍵となる。

「黄金の鼻」と呼ばれる18人のにおい査定人

例えば、米自動車大手フォード・モーター<F.N>が南京市郊外に構える研究施設には、「黄金の鼻」と呼ばれる18人のにおい査定人がおり、中国と他のアジア地域で販売されるフォード車の内部に使用される材料一つ一つのにおいを検査している。

中国でにおいチェックを行うこと自体は珍しくないものの、このことは自動車メーカーが消費者動向の大きく異なる市場で購入者を引きつけるため、いかに努力しているかを示している。

「北米の人たちは新車のにおいを好む。古い車を新しく感じるように『新車スプレー』を買うこともあるくらいだ。だが、中国では正反対だ」と語るのは、従業員数およそ2300人を抱える前出のフォードの研究施設で材料工学の責任者を務めるアンディ・パン氏だ。

新車のにおいは、中国で並外れた影響を及ぼす可能性がある。自動車業界向けコンサルタントのJDパワーが昨年発表したリポートでは、中国のドライバーが最も懸念するのは、エンジン関連の問題や走行時の騒音、燃費ではなく、不快な車のにおいであることが明らかとなった。

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