中国人は「新車独特のにおい」が大嫌いだった フォードは「黄金の鼻」部隊を投入して対策
吉利汽車<0175.HK>や比亜迪(BYD)<002594.SZ>といった中国のライバル企業は、同国の有害な大気汚染からドライバーを保護する車内エアフィルターを売りにする一方、ドイツの高級自動車メーカーBMW<BMWG.DE>は中国の消費者向けに、より大きなタッチスクリーンを装備するほか、色の調整も行うとしている。
米国と中国は違う
とはいえ、化学物質や汚染を巡り、中国で懸念が高まっていることを考えれば、においが鍵となる。
「米国に住んでいるなら、サスペンションやエンジンをチェックするかもしれない」と、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>やフォード、独フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>向けに座席やダッシュボードを覆う材料を製造するCGTの中国担当ゼネラルマネジャー、ドン・ユー氏は話す。
「だが中国では、人々は車のドアを開け、中に座ってみる。もし変なにおいがしたら、健康を害すると思うだろう」と同氏は述べた。
フォードの「黄金の鼻」部隊にとって、それは厳格なルーティンであることを意味する。においの査定人になるには、目隠しテストをクリアするなど、厳しい選考過程を通過しなければならない。
「私たちは、とても健康的な習慣を維持しなくてはならない。たばこも酒も禁止」だと、「黄金の鼻」部隊のメンバーの1人であるエイミー・ハンさん(33)は言う。また、鋭い嗅覚を保つため、スパイシーな食べ物は避け、マニキュアやきつい香水、革ジャケットさえも身につけないと、ハンさんは付け加えた。
(Adam Jourdan記者 翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)
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