「5人」だから戦隊ものは米国で大ヒットした

東映幹部が語る「パワーレンジャー」誕生秘話

7月15日から公開中の「パワーレンジャー」は、東映の特撮ドラマ「スーパー戦隊シリーズ」の逆輸入版だ (c)2017 Lions Gate TM&(c)Toei & SCG P.R.
日本のスーパー戦隊シリーズが逆輸入――。
1975年の「秘密戦隊ゴレンジャー」以降、日本で40年以上続く東映の特撮ドラマ「スーパー戦隊シリーズ」。その英語ローカライズ版は1993年にアメリカで放送が始まった。
「パワーレンジャー」のタイトルで制作され、特撮アクションシーンは日本版のものをそのまま使い、ドラマ部分のみをアメリカ人キャストに差し替えて放映された。日米ハイブリッドともいうべきユニークな内容だが、全米で放送されるや否や、アメリカの子ども番組史上最高の視聴率を記録し、おもちゃの品切れ騒動がニュースになるほどの社会現象を巻き起こした。以後、毎年新シリーズが制作され、“米国で最も成功したジャパニーズコンテンツ”ともいわれている。
そしてこのたび、120億円という総製作費を投入し、ハリウッドのスタッフたちの手によって映画化した『パワーレンジャー』が7月15日から公開されている。
すでに全米では3月に公開されているが、現地点の興行収入は、全米で約8500万ドル(約96億円)と、高水準。18歳以下の子どもたちから、1990年代テレビシリーズの視聴者だった25歳以上のファンまで幅広い年齢層の観客が映画館に詰めかけている。
このヒットは24年前の英語ローカライズ版の成功なしには語れない。そこで今回、「スーパー戦隊シリーズ」のプロデューサーとして「パワーレンジャー」の成功を間近で見てきた東映の鈴木武幸顧問に「パワーレンジャー」がどうやってアメリカでヒットし、そして映画化されて日本に戻ってきたのか、その経緯について聞いた。

スーパー戦隊好きなプロデューサーが米国版を熱望

この連載の記事一覧はこちら

――「パワーレンジャー」は1993年にアメリカで放映が始まりましたが、そもそも「パワーレンジャー」とはどのようにして生まれたものなのでしょうか。

放送が開始された1993年の2、3年前にハイム・サバン(プロデューサー)が何度も来日して、作りたいと打診をしてきました。最初は本気なのか疑問だったのですが、話を聞くうちに、相当特撮ドラマが好きということがわかったし、勉強もしているなと感じた。何より子どもたちに喜んでもらおうという意欲を感じました。それでOKしました。

次ページ特撮パートがいちばんおカネがかかる
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 御社のオタクを紹介してください
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 若者のための経済学
  • ほしいのは「つかれない家族」
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ひと烈風録 平井一夫<br>前会長の「ソニーとの決別」

ソニーを立て直した名経営者は、会長に退いてからたったの1年で会社を去った。今後はビジネスの世界から身を引き、日米の子どもたちの就学を支援するという。自らが望む人生を始めて歩み出す平井氏。そのユニークな半生を振り返る。

  • 新刊
  • ランキング