前代未聞!「ラ・ラ・ランド」の作品賞が"幻"に なぜ大本命はアカデミー作品賞を逃したのか

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公開中のミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』。アカデミー作品賞は逃したものの、今年1番の作品との声もあがる © 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND.Photo courtesy of Lionsgate.

2月27日(日本時間)に第89回アカデミー賞授賞式が行われ、13部門14ノミネートでオスカー最有力との下馬評も高かったデイミアン・チャゼル監督、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン主演のミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』は、監督賞や主演女優賞など6部門を獲得した。ただ発表の前から「受賞は間違いなし」といわれてきた作品賞は、ブラッド・ピットが製作総指揮を務めた『ムーンライト』に譲る結果になった。

さらに発表ではタイトルを『ラ・ラ・ランド』と読み間違える大ハプニングがあり、『ラ・ラ・ランド』は文字どおり“幻の作品賞作品”となった。アカデミー賞大本命といわれてきた作品に何が起こったのか。賞を決定するプロセスを振り返りながら、その理由を探ってみた。

同業者が同業者をたたえる賞

アカデミー賞は、6000人以上いるといわれているアカデミー会員による投票で決定する。このアカデミー会員とは、俳優、監督、技術職、プロデューサーなど映画業界に従事するプロフェッショナルたちで構成されている。俳優は俳優部門に、脚本家は脚本部門に、美術スタッフは美術部門に投票する仕組みで、つまり各部門賞は同業者の投票によって決定するというわけだ。そして作品賞だけは全会員の投票で決定する。いってみればアカデミー賞とは、「同業者が同業者をたたえる」ことを目的とした賞だといえる。

では、アカデミー会員とはどのような層なのだろうか。映画界における功績があれば国籍・居住地を問わずアカデミー会員として招待されるという規約があるが、以前の調査では会員の8割近くが「高齢の白人男性」だったと報告されるなど、しばしばその偏りが指摘されてきた。そして問題が大きく噴出したのは昨年のことだった。

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