IoTのモノづくりを楽しく上手に行う秘訣 「MESH」はテクノロジーの"文房具"だ
「IoTという言葉だと難しくて、何か特別なことをしているような印象を受けがちですが、先ほど紹介したワークショップでやってることって、まさにIoTの商品開発のプロセスなんですよね。『MESH』は、既存のモノの機能を拡張しパワーアップするための補助パーツみたいなもの。あくまでも主役はモノなわけですから、発想を邪魔しないように、そしてどこにでも取り付けやすいように『MESH』自体の形状はなるべくシンプルにすべきと考えました。パッケージに作例紹介を入れなかったのも、そういった理由からです」
実は「工作」の部分がキモだったりして
萩原さん曰く「モノとコト(機能)をつなぐ」のがIoTの基本。「MESH」を使ったモノづくりの場合でいえば、
(1)まず、馴染みがあるモノに注目し、そこにどんな機能が追加されたら便利か、または不便が解消されるかを考えてみる(アイデアを考える)。
(2)そうして生まれたアイデアを実現するための“MESHタグ”を用意し、機能を実現させるための設定を行う(プログラミング)。
(3)モノと“MESHタグ”を組み合わせる(工作)。
という手順で製作を進めれば、楽しく上手な“IoTっぽいモノづくり”が実現できるのでは、という。そして、 この3つのステップで意外と重要なのは(3)の工作とも。
「完成させたいのは“モノ”なんですから、当然見た目や使い勝手などに影響する工作の部分がいちばん大切ですよね。その点では、お子さんの工作や日曜大工と変わりません。『MESH』の場合、機能も絞られていて、プログラミングも簡単にできるように工夫されていますしね」
そう言われてみれば、子ども時代に「水中モーター」を買ってきてタライの底に貼り付け「動くタライ」を作るのも、「MESH」で「IoTっぽいモノ」を作るのも、そんなに大差がないような気がしてきましたよ! というわけで次回、満を持して“IoTっぽいモノづくり”に挑みます。さて、何をつくろうかしら??
(取材・文:石井敏郎)
(C)2016 Sony Corporation
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