「7のつく年」、株式市場は夏を乗り切れるのか

ゴルディロックス相場の継続はいつまで

6月末、ECBのドラギ総裁やBOEのカーニー総裁がタカ派的な姿勢を示したことで長期金利は上昇し、NYの株価は急落した(写真:AP/アフロ)

東京はまだ梅雨空が続くが、本格的な夏を前に、"7のつく年のジンクス"が注目されるだろう。というのも、7のつく年の株価は「春から夏にかけて上昇し、秋には下がる」と夏に焦点が当たっているからだ。

具体的には、1987年は10月19日にブラック・マンデー、1997年夏は7月にタイの通貨バーツが暴落し、アジア通貨危機となった。そして2007年8月9日にはパリバショックが起きた。これらの年の米国株価動向を確認してみると、春から夏にかけて上昇し、年間のピークをおおむね夏場につけ、秋には下落するバターンを繰り返している。2017年も夏場にピークをつけるか、同じことが繰り返されるか注目される。

金融政策を正常化すべき、との意見を共有か

この連載の過去記事はこちら

今年の場合、夏の材料として、米国では(1)FRB(米国連邦準備制度理事会)の次なる一手を市場が織り込みにいく場合、(2)米国経済の弱さが一時的でないとの見方が強まる場合、の2通りが考えられる。筆者は米国経済の弱さは一時的とみており、(1)の可能性に注意が必要と考える。

それ以外に、(3)北朝鮮や中東などの地政学リスクの高まりが挙げられる。これらは事前にスケジュールはなく、突然やってくる。そして秋になると、(1)5年に1度の中国共産党大会、その前後の中国不安、(2)ECBが来年の緩和縮小方針を示す可能性、(3)IT関連需要にいったんのピーク感が出ることなどが、考えられよう。

もう夏だと思えば、6月最終週に突然、欧州から金融政策正常化の波がやってきた。なぜこのタイミングで、ECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)、カナダ中央銀行の総裁たちが一斉に、緩和策からの転換を志す、タカ派メッセージを発信したのだろうか。

次ページ9月の正念場へ向けて7月に前哨戦
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ほしいのは「つかれない家族」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
  • 日本野球の今そこにある危機
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
大乱世の思想ガイド<br>マルクスvs.ケインズ

戦後社会の信念とイデオロギーが崩れ落ちる今、危機を乗り越えるための思想が必要です。脱経済成長を旗印に支持を広げる新マルクス主義とコロナ禍で完全復活したケインズ主義を軸に、大思想家が残した知恵を学び直します。

東洋経済education×ICT