日経平均2万円でもNYダウに不吉なサイン 不気味な「ヒンデンブルグ・オーメン」が点灯

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NYダウは最高値、日経平均も2万円台を回復。だがその一方でNYダウに不気味な「売りサイン」が点灯。前回の点灯時には、NYダウは結果的に約3000ドル下落している(写真:ロイター/アフロ)

6月2日の日経平均株価は、ついに2万円の大台を回復した。取引時間中としては2015年12月2日以来、終値では同12月1日(2万0012円)以来のことだ。

2日の前の6月1日も上昇で始まったわけだが、月初めの上昇は昨年7月以降、これで12カ月連続だ。売られすぎ、買われすぎを示すテクニカル分析の1つである「サイコロジカル・ライン」で例えると「12勝0敗(100%)」である。2万円回復は日本株への影響力が大きい米国株式市場の好調(1日はNYダウなどの3つの主要指数がそろって最高値更新)が大きいが、そのNYダウでは、あるテクニカル分析で「不気味な売りサイン」が点灯した。昨年10月にも点灯寸前までいった「ヒンデンブルグ・オーメン」である。

不気味な指標「ヒンデンブルグ・オーメン」とは?

市場でも「ややマイナー」なテクニカル分析の手法であるため、まずヒンデンブルグ・オーメンを紹介したい。ヒンデンブルグ・オーメン(Hindenburg Omen)は、株価暴落の前兆とされるシグナル(サイン)のことを指す。

名前の由来は、1937年に米国のニュージャージー州で発生したドイツの飛行船「ヒンデンブルク号」の爆発事故に由来する。そして、オーメンはひらたくいうと、ここでは「良くないことが起こる前兆」という意味だ。ネガティブな言葉が組み合わさったこのテクニカル分析は、盲目の物理数学者であるジム・ミーカ氏が考案したNYダウ専用のテクニカル分析である。

一般的なテクニカル分析サインは、売りサイン、買いサインの2パターンがあるのが普通だが、ヒンデンブルグ・オーメンは売りサインのみで買いサインは存在しない。つまり「点灯=売りサイン」というわけだ。一度サインが出ると「40営業日(約2カ月弱)は有効」とみなされており、以下のようなことが発生すると言われている。

・77%(80%との意見も)の確率で、株価は5%以上下落

・パニック売りとなる可能性は41%

・重大なクラッシュとなる可能性は24%

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