相談役や顧問はいったい何をする人なのか

日本企業の弱点は「人への投資」が足りないこと

いよいよ来年からは相談役や顧問の役割が一段と問われることになりそうだ(写真:foly / PIXTA)

3月決算企業の株主総会がほぼ終わりました。比較的好調だった2017年3月期決算ですが、株主還元、投資、あるいは伝統的日本企業の組織構造など、問題はまだまだたくさんあります。いったい、何が問題で、その解決にはどうすれば良いのか。草食投資隊の3人が考えます。

成熟段階にある企業は配当で株主に報いよ

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中野:前回、日経平均株価が2万円に乗せたことの意味について考えた(「日経平均株価なんてさっぱりアテにならない」)わけですが、投資家のマインドが、日本と米国とでは大きく違うのではないかと思いました。米国の場合、すべての企業ではないものの「株主は年5%以上の配当が得られるから、確定利付きの金融商品ではなく、株式に投資する」という側面が強く、企業もそれがわかっているから、配当と自己株買いによって、株式に投資するインセンティブをどんどん高めている。対して日本企業の場合、内部留保を高めている企業が多いので、なかなか株式投資の魅力が高まりません。

渋澤:長期投資をするうえで、配当はとても大事だと思います。投資家としては、やはり配当性向の高い企業に投資したいところです。一方で自己株買いについては、株価が割安水準に放置されていて、かつきちんと利益が出ている企業であれば、する意味はありますが、単純に株価を押し上げたいから、一部の米企業のように借り入れをしながら自己株買いをするというのは、いささか本末転倒な気がします。

やはり株主還元の王道は配当でしょう。配当するよりも、企業の成長に必要な投資に資金を回すべきだという考え方もあります。これは、企業の成長ステージによって考えれば良いことで、成長段階にある企業の場合は、配当よりも成長に資金を回す。成熟段階にある企業は配当で株主に報いれば良いのではないでしょうか。

中野:確かに、成長ステージに応じて配当するかどうかを考えるのは大事ですね。アマゾンドットコムが配当をしないのは合理的です。一方、日本の伝統的企業が、せっせと内部留保を高めているのは、滑稽ですらあります。

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