セクハラに暴言…永田町「秘書イジメ」の実態

豊田真由子議員が特別にヒドイわけではない

たとえば民主党(現民進党)や自由党に所属したある議員(すでに落選して引退)の事務所では、「秘書は事務所の冷蔵庫を利用してはならず、水道水しか飲んではいけないことになっている」と聞いたことがある。議員会館では各事務所の水道代や光熱費は国費負担。議員個人が負担しているわけではない。

それに対しミネラルウォーターは議員の負担だ。要するに「秘書に対してはビタ一文も出したくない」というほど議員がケチだということなのだ。この議員は着払い指定の宅配便の料金を、秘書に肩代わりさせていたことが週刊誌に報じられたこともあった。とにかくドケチなのである。

「腰を揉め」と強要

セクハラもあった。今では鬼籍に入った自民党のある議員は、当時70歳近くと高齢だったが、大学院生だった若い女性秘書を宿舎に呼び付けて寝室で「腰を揉め」と強要。その女性秘書は、その事務所を辞めて大学院に戻った。

同秘書は、しばらくして別の自民党議員の秘書として勤務するようになって現在に至っている。その議員も性格が気難しいと聞くが、一度だけ大きな声でその秘書を怒鳴っている現場を目撃した。ただ今のところ、セクハラを含めて他に大きなトラブルはないようだ。

尋常ではない解雇の例もあった。20年近く前の話になるが、当時20代後半だった男性秘書は、酔っ払った議員から深夜に電話でいきなり解雇を告げられた。

その男性秘書は東京大学を卒業してコンサル会社に勤務していたが、政治家を志して政策担当秘書になった。選んだ相手は当時「政策新人類」と言われたひとり。しかし採用の条件は、秘書給与の半分近くを事務所の経費として入れることだった。要するにピンハネである。

「議員は息子さんが私立の中学に入学したばかりだったので、経済的に大変なんだろうなと思って給与の一部を事務所に入れることに同意した。しかしその後、本来は事務所の経費とすべき文書通信交通滞在費が事務所の通帳に入らず、いつの間にか議員個人の通帳に入るようにされていたことが発覚。第一秘書と一緒に議員を問い詰めたら、『せっかく議員になったんだから、オレもいい生活がしたい』と泣き付かれた。そして、しばらくしてから突然解雇された」(元男性秘書)

ちなみにこの議員は、いまでもバッヂを付けている。

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