セクハラに暴言…永田町「秘書イジメ」の実態 豊田真由子議員が特別にヒドイわけではない
「私も秘書を経験しました。そういうことを考えた時、自分の一番身近なところにいる秘書との信頼関係を築けなければ、政治家としてなかなか成り立たないだろうと思います」
週刊新潮が報じた豊田真由子衆議院議員の暴行・暴言問題について質問を受けた菅義偉官房長官は、6月23日の会見でこのように感想を述べた。
菅長官は秘書思い
最近は加計学園問題で執拗な追及が続くため、厳しい表情を見せることが多い菅長官だが、この時はリラックスした様子で口元に頬笑みすら浮かんでいた。実は菅長官の事務所は、永田町でも秘書待遇のいい事務所として知られている。
「公設秘書と私設秘書の待遇に大きな差がないし、横浜から電車で通う秘書は指定席を使っていいことになっている」――。そんな話も聞いた。これには「さすが大物で財力のある政治家の事務所は違う!」などと妬む声もあるが、基本的に議員の集金力と秘書の待遇は別物と考えるべきだ。
「ある首相経験者が運転手を務める秘書に月給を3万円しか払っていなかった」という例を聞いたことがある。要するに、秘書の待遇は雇用する側の政治家の胸先三寸ということになる。
一見して華やかに見える政治の世界だが、秘書の待遇はそれほど厚遇ではない。ただ極端に劣悪なケースは、すぐに噂として秘書仲間に広まっていく。筆者自身、かつて議員秘書を務めたことがあるため、こうした話は耳に届きやすい。
冒頭で述べた豊田議員の場合、2012年12月の衆議院選で初当選して間もなく、「秘書がすぐに辞める事務所」として話題になっていた。もっとも秘書の待遇が悪いのは、豊田事務所に限ったことではない。秘書に対してとんでもない扱いをする議員は過去にもいた。
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