マイナス成長脱した、欧州景気の持続力は?

景気・経済観測(欧州)

7~9月期入り後の景気も拡大基調が続いていることを示唆する経済指標が増えている。

企業マインドの代表指標であるユーロ圏の購買担当者(PMI)総合指数は、7月に好不況の分岐点である50を18カ月振りに上回った。同指数の水準からは7~9月期のユーロ圏の実質GDP成長率が小幅プラスとなる可能性が示唆される(図表1)。

7~9期は天候要因による押し上げが剥落する一方、ドイツなど欧州中部で6月に発生した大規模洪水の復興関連需要が顕在化するとみられ、成長軌道を維持することが予想される。

内需の落ち込みは解消されず

では、欧州景気は後退局面を脱し、持続的な拡大局面に入ったと言えるのだろうか。

これまでは外需の回復で内需の冷え込みをカバーしきれず、マイナス成長が続いてきた。今後は外需の回復で内需の下押しを相殺し、どうにかプラス成長が定着しそうだ。ただ、内需の落ち込みが解消されるまでにはなお時間がかかり、しばらくは外需頼みの片肺飛行が続く見通しだ。そのため、景気回復の足取りは緩慢なものにとどまることが予想される。

内需の回復を阻害する要因として、①財政引き締め圧力の継続、②深刻な雇用情勢、③銀行の貸し出し抑制姿勢の継続――の3つが挙げられる。それぞれについて概況を見てみよう。

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