「PDCA」より仕事を速く進める"逆転の思考" たったひとつのコツで大きな差がつく

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合格という結果ベースで考えると、自ずと「CAPD」、つまり、評価からスタートさせるべきだという考えに至りました。たとえば、試験に受かった人はどうやって勉強していたのか。一方で、落ちた人はどうしていたのか。不合格の人はどこを改善すればよかったのか。そうした評価(C)の視点から、改善点(A)を理解したうえで、計画(P)を立て、実行(D)すれば、より短期間で確実に、成果を得られるはずです。

世間で広く知られるPDCAではなく、評価・検証から始まるCAPDサイクルで回すこと。これこそが本当に効率的な手法なのです。

上司に言われるがままでは、いい結果は望めない

では、なぜ評価・検証から始めたほうが効率的なのか。その部分について、もう少し詳しく考えてみましょう。

おそらく多くの人は、計画ばかり立てて実行ができていないか、もしくは計画を立て、実行もしているけれど、日々の仕事に追われるばかりで検証ができない、あるいは計画も立てずに作業だけをしているのではないでしょうか。いずれにしろ、PとDだけになっている人がほとんどで、本来のPDCAのサイクルを回していないことになります。

ただ、こうなってしまうのは、環境のせいもあるかもしれません。日本の会社組織では、ある仕事を行う際に、その前にどうしていたかを確認することが求められるはずです。私が勤務していた外資系の企業でも、何か計画するときには前年から3年ほど前の結果を見てから、書類を作成していました。ただし、過去を振り返ることはあっても、実際にそれを評価・検証しているかというと、そこまではしていないケースがほとんどだったと思います。

つまり、「過去を評価して改善から始める」のではなく、「過去のありもので準備をして、とりあえず始める」という状態です。しかし、「過去を振り返るだけ」と、「それを評価・検証する」のでは結果がまったく違ってきます。

仕事でなくても、海外旅行に行くとして、前回は直前に決めたせいで手配が大変だったから今回は2カ月前に予約しようとか、予備のバッテリーを持っていかず失敗したから今回は持っていこうとか、前の経験を評価してから計画を立てたりします。そのほうが「今年もそろそろ海外に行こうか」と、なんとなく計画するよりも、ずっとスムーズな旅ができるはずです。

プライベートの旅行なら失敗してもいい思い出ですむかもしれませんが、ビジネスの場では結果が出なければ仕事をしたとはいえません。

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