相手の趣味などから考えたり、インスタグラマーのすてきな写真を見せてあこがれの気持ちを持ってもらう、なども現状に対して変化を起こすことになるでしょう。
多くのプレゼンテーションが、「この商品はすごいです。あんなことも、こんなこともできます」、もしくは「あれも重要です。これも重要です。」と情報過多に陥っている原因は一言で言えば、相手に合わせたシナリオがないからです。シナリオが決まればおのずと必要な情報もしぼられてきます。
プレゼン=「自分が伝えたいこと」だけではない
この変化のシナリオを考えるにあたり、注意したほうがよいことは2つあります。1つ目は、自分が伝えたいことから考え始めないこと。あくまでも相手の気持ちに変化を起こすことを先に考えます。
メッセージとは「△△だから○○すべきです」という「主張と根拠」がそろったもので、プレゼンテーションの根幹をなす伝えるべきことです。しかしながら、この〇〇すべきというメッセージから考え始めてしまうと、自分本位のシナリオになり相手に変化が起こせないのです。
先ほどのカメラの例のように、A地点が「まったく興味なし」の場合と、「興味あり」の場合と、「そもそも嫌い」という場合では、メッセージが同じ「このカメラおすすめですよ」だとしても変化の起こし方は違いますよね。
2つ目は、「相手の熱意をあてにしない」ということ。人が他人の話を聞いている時に集中力が持つのは5分程度と言われています。つまり、3~5分に1回くらい変化を起こさないと、聞き手の集中力が途切れてしまうのです。
相手が辛抱強く話を聞いてくれると思うのは大間違いです。私がコンサルタントの駆け出しの頃によく言われたのは「経営層の集中力はとても短い。テンポよくプレゼンしろ」ということ。多忙を極める経営層は考えることも多く、もたもたしていては他のことを考え始めてしまうわけです。最後まで聞いてもらうなど、並大抵のことではできません。
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