ドムドムの落日とマクドナルドとの深い因縁

ダイエー創業者が見た夢はここに潰えた

その後、ウェンディーズは2011年3月、米国のドミノ・ピザを日本市場に定着させたヒガ・インダストリーズと資本業務提携し、「ウェンディーズ・ジャパン合同会社」を設立した。再上陸したウェンディーズの第1号店は2011年12月、東京・表参道に開店した。それから新規出店はなかったが、ウェンディーズ・ジャパン合同会社は2016年6月に136店舖を展開するサントリー系のファーストキッチンを買収し、コラボ戦略に活路を求めた。

ハンバーガーショップをめぐる競争環境が激化している

レンブラントに傘下入りした後のドムドムの再建については、懐疑的な見方も多い。ハンバーガーショップをめぐる競争環境が激しさを増しているからだ。

相次ぐ不祥事で業績を悪化させ、大量の店舗閉鎖に追い込まれた日本マクドナルドホールディングスは、2016年12月期で3期ぶりに53億円の黒字に転換、復活を遂げている。一方ではアメリカから高級ハンバーガーの「シェイクシャック」や「カールスジュニア」などが上陸、日本のハンバーガー戦争は高級化、多様化の様子を見せている。

マクドナルドの勢いにおされて下位のハンバーガーチェーンは、ウェンディーズのように、合併・再編に活路を見いだしている。昨年12月にはコロワイド傘下で「牛角」などを展開するレインズインターナショナルがフレッシュネスバーガー(直営・FC159店舗展開)を買収した。「牛角」のFCオーナーなどにフレッシュネスバーガーのFC展開を勧めるという。

ある有力ハンバーガーチェーンの幹部は言う。

「ハンバーガービジネスは薄利多売の典型的な商品。本当に儲けを出せるのは圧倒的な店舗数を持ち、システムを確立した日本マクドナルドとモスバーガーくらいです。競争環境が激しい中で規模の小さなドムドムが単独で生き残るのは、非常に難しく、再び売却される可能性があるのではないでしょうか」

中内と藤田、そしてクロック。振り返ってみれば、今から50年近く前に三者の取った行動と決断が、日本におけるハンバーガーショップ業界の歴史を大きく左右した。中内がつくった日本初のハンバーガーショップ・ドムドムは、マクドナルドに対抗するという当初の夢を果たせず、一時代を築いたダイエーグループからもついに切り離されることになった。

(文中敬称略、ちなみにレイ・クロックは1984年1月、死去。享年81。藤田田は2004年4月、死去。享年78。中内功は2005年9月、死去。享年83)

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