「女性が長く活躍できる職場」は何が違うのか アマゾン・アクセンチュア・アビーム座談会

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小野:不安や焦りが生まれる時は、自分自身、やるべきことが見えていないからだと思うんです。私の場合も木戸さん同様、頼れる上司が導いてくれました。

例えば、週に1度、メンターとなる上司と1対1で話せる制度があるのですが、そういったものも積極的に活用していました。話をすることで自分の考えを一緒に整理してもらい、目指す方向がクリアになれば、そこからは全力で走れます。

桑原:私も育休から復職した時の不安を乗り越えられたのは、「取り組むべき課題」を上司が明確に示してくれたからでした。

また、当社にもカウンセラー制度といって、社員1人に管理職1人が付き、長期的なキャリア相談などができる環境があります。そういうものはどんどん活用すべきですね。

先輩や上司をうまく頼り、最終的には「自分で決める」

――最後に、今後就職活動を控えている女子学生に向けて、メッセージをお願いします。

木戸:自分が社会人になりたての頃もそうだったのですが、周囲からの評価を気にして「人に頼っちゃいけない」と思い込んでいました。でも、自分が上司の立場になってみると、積極的に相談してくれるとその人の悩みがストレートに分かるし、最良の道を示してあげられる。

完璧なロールモデルが側にいる必要はないけれど、頼れるメンターは複数見つけておくといいでしょうね。

桑原:上手に頼ることは若いうちに覚えた方がいいことの一つ。一人一人の成長が会社の成長に直結しますから、それをサポートしたくない先輩や上司はいませんからね。

木戸:ええ。その上で「今、自分が何をしたいのか」をその時々で大切にし、働き方や仕事内容も含め、自分の人生を自分で決めていけばいいと思うんです。

小野:まさにそうですね。キーワードは、最終的には「自分で決める」ということだと思います。

入社後、仮に希望していたものとは違う仕事を任かされても、自分の意思さえあれば、やりたいことに近づけていくことだってできます。その仕事をどう成功させるか方法までは決められていませんから、どう取り組むか次第で可能性は広がっていきますよ。

桑原:思い切りチャレンジして失敗したときでも先輩たちが見守り、フォローしてもらえるのも、若い時期の特権。自分のパフォーマンスを最大限に引き出せる環境に身を置いて、いいスタートダッシュを切ってほしいですね。

(取材・文:上野 真理子、撮影:洞澤 佐智子[CROSSOVER])

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