革靴の手入れ術は素材によってまったく違う 若手注目職人が説く「週末靴磨き」の奥義
最後はリザードやクロコダイルといった爬虫類系。
「基本は牛革と同じケアで大丈夫なんですが、注意点はウロコの間。割れやすいので、しっかりそこにクリームを入れて挙げて下さい。またコーティングしていることが多く、アルカリ性に弱いんです。靴用の水洗い用シャンプーを使ったりすると、光沢感が消えてしまうことがあります」
水生生物なのに水洗いに弱いとは、なんとも皮肉な話だ。
「キレイな色…!」は危険? 購入時には、ケアも考える
「やり方を守って定期的にケアすれば、どんな靴でも長期間履くことができますよ。ただ、購入時に注意しておきたいことですが、あまりトリッキーな色を選んでしまうと、ケアが大変になるんです。というのも、クリームやワックスの色は限られているからです。水色とかライトグリーンといったマニアックな限定色を勢いで買うと、あとあと苦労することもありますから気をつけて下さい」
靴の購入時には、お手入れグッズもあわせて揃えるといいかもしれない。
「どんな素材や色の靴であっても、ガシガシ履いていただいて大丈夫です。そのためのお手入れですからね」
明石さんのいうように、「ケアが大変だから」「高価だから」と遠慮して履かずに、靴箱の肥やしにしてしまうなんて本末転倒。それに、いい靴は作りもいい。それぞれの靴の特徴をキチンと把握しておけば、気押されずに楽しいシューライフを満喫できそうだ。
(吉々是良:取材・文/小島マサヒロ:撮影)
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