「ダメ出し上司」の頭の中はこうなっている

なぜあなたは目の敵にされるのか?

それでは、こういった「手戻り上司」への対応はどうすればよいのか。私も今でもお客様とのやり取りでこういったことがありますから、「これでばっちり!」という境地には至っていません。ただ、私には逆に、上司として「手戻りさせる部下」と何度もやり取りした経験もあります。その経験から、どうして上司はこんなことをしてしまうのか、上司の立場になって思い起こしてみて、どう対応されると少しはマシな状態に持っていけそうか、考えてみたいと思います。

上司の頭の中はだいたいこの2パターン

私の経験から言うと、上司にとって、こういう場合は、

① 自分が指示した内容や期待とかなり懸け離れていて、抜本的にやり直させるしかない

➁ 完成形に近い形で見せられて、いまさら細かな赤入れ・修正するのが難しい

という2パターンあるような気がします。

前者の場合は、「最初頼んだときの資料、持ってきてみて」などと言いながら、狙いや目的が自分の指示と大きくずれたものになっていることを指摘するでしょう。後者の場合だと、「ちょっと預からせて」と言って、いったん自分で赤入れや修正を試みようするものの、それでは収拾がつかないことが多い。本人に違和感を説明することになり、大筋や結論はそれほどずれていないのに、きっとお互い「やり直し」という感覚に近くなってしまうでしょう。つまり、どちらの場合でも、「思っていたのと違う」「指示したものとは違う」という感覚はぬぐえないので、上司にとっても「手戻り感」が満載なのです。

誰に、どんな目的で、何を伝えるための資料なのか。ちゃんと説明して依頼したり作らせたりしたつもりなのに、それがいつもずれた形ででできてくると、上司も段々とイライラしてくるでしょう。最後は「いいや、これ、俺がやるわ」となったり、「どうしていつもずれたものを出すの?」としかってしまったり、部下にとっても上司にとっても後味の悪いことになってしまいます。

私が部下だった時代、上司に出した資料でダメ出しされるときは、➁のパターンが多かった気がします。とてもシャープで頭のキレる上司に、明らかにがっかりした顔で、「お前さ、すげー筋が悪いんだよな」と言われたときは、会社を辞めたいくらい悲しくなりました。一生懸命データを加工して、自分なりにも表現の工夫をして、何度も見直したのに、「筋が悪いって言い方、ひどすぎる!」と腹も立ちましたし、おそらく私もがっかりした顔をしたに違いありません。

そのとき、上司にため息交じりに言われたのは、「下書きで持って来いよ、直しようがないじゃん」でした。よくよく見ると確かに直しようがない。自分なりにストーリーを作ってしまっているので、軌道修正をしようがないわけです。つまり、彼の言う「下書き」とはまさにストーリーのシナリオ。そのすり合わせができていれば、後はあまり手戻り感せずに済むのです。

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