「ダメ出し上司」の頭の中はこうなっている なぜあなたは目の敵にされるのか?

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上司も、どのように指示を出せば思ったようなものが仕上がるのか、わからなくなっているのかもしれません。上司失格と言われればそれまでですが、どうせ手を動かすのはあなたなのですから、依頼を受けてからすぐに自分流に資料を作り始めるのではなく、考え方やシナリオを洗い出して確認を取る。都度都度、そこに立ち返りながら完成させていく。できれば、その合間で確認や調整を上司としていく、といったことができれば、ダメ出しは今よりずっと減り、修正の時間も削減されることでしょう。上司やお客様の期待を超えたいあまり、いきなり完成形を作り始めてしまう人や途中のホウレンソウがない人はとても多いものです。

進め方のシナリオを考え直す、という方法も

もし、そんなふうに進めてみても、「とりあえず作ってくれないとわからない」と言ったり、「だからさー」と前と違うことを言い出したり、あるいは「なんか違うんだよね、うまく言えないんだけど」などと言いがかりに近いことを言ってきたりする上司だったとしたら……。

おそらく、「自分でやったらもっとできる」「(特に悪い部分はないけど)何らか示唆を与えなければ」などと心のどこかで思っている、うまく人を育てられない上司なのかもしれません。そういう人だなと思ったら、「ダメ出しの余地」を作ることをお勧めします。大勢に影響のない、直していい部分をあえて作っておき、「これはどちらがいいと思いますか?」などといって存分に直させてあげます。そして「なるほど! さすがですね」などと感心した顔をしておいて、大事なところはそのままイキにしてもらう。「自分ふうに直したい」欲求を満たしてあげられれば、この場合も被害は最小限で済むことが多いです。時に、それだけでは満足しない人もいて、大きな被害を被ることもありますが。

「ダメ出し上司」は本当にストレスフルな存在です。でもその人が承認しなければ仕事が前に進まないとすれば、それこそ進め方のシナリオを考え直すしかないのです。いつも同じパターンで玉砕していたら、ダメ出し上司に「できないヤツ」だと思われかねません。

相手がどうしてそう言うのか、よくよく観察して、勝ちパターンをつかんでみてください。同僚たちとそれぞれのパターンの勝率を共有したりできれば、きっと今よりずっとマシな状況をつくれるのではないかと思います。頑張ってください!

堂薗 稚子 ACT3代表取締役

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どうぞの わかこ / Wakako Dozono

1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として多くの企業を担当し、数々の営業表彰を受ける。管理職として、多様な雇用形態の組織の立ち上げやマネジメント、『リクルートブック』『就職ジャーナル』副編集長などを経験。2004年第1子出産。2007年当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用され、事業責任者、「リクナビ派遣」編集長を務める。2010年に第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、社内外女性のメンターを務めつつ、ワーキングマザーで構成された営業組織の立ち上げ、マネジメントを担当し、彼女たちの活躍を現場で強く推進した。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、2013年退職。株式会社ACT3設立、代表取締役。女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行っている。2013年2月、リクルート在籍時に東洋経済オンライン「ワーキングマザーサバイバル」連載に登場。FBのいいね!数が6000を超えるなど、話題となった。

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