日銀が決済システム刷新、試される改革意欲

日本の決済サービスを国際標準まで高められるか

決済サービス向上に向けて、銀行はどう動くのか──。日本銀行は2014年初頭から順次稼働させる新たな金融ネットワークシステム(新日銀ネット)に合わせ、決済システムの稼働時間を拡大する用意を整えた。今後、銀行などで活用が進めば、国内の決済サービスは格段に利便性が向上することになる。

日銀ネットは、日銀と取引先金融機関とを結ぶ決済ネットワークだ。同ネット上において、日銀と取引先金融機関の間で資金や国債の決済(日銀内の口座振り替え)がオンライン処理されている。

現行の日銀ネットの稼働時間帯は当座預金系(銀行間の預金振り替えの決済系)が9時(月末は8時30分)~19時、国債系は9時~16時30分。このうち国債系については、新日銀ネットの稼働に伴って、8時30分~19時に稼働時間帯を拡大することがすでに決まっている。

新日銀ネットに移行すれば、システム的には1日23時間半の稼働が可能になる。今後は、当座預金系の時間帯拡大と国債系のもう一段の時間帯拡大について、日銀ネットの直接的な利用者である民間金融機関などをメンバーとする協議会で検討する。この協議会で導き出される決済のあり方は、最終的に金融機関の決済サービスの品質にもつながる、大きな決断となる。

国内企業からは期待の声が上がる。ある大手製造業の財務担当者は「海外拠点との資金決済などで大いに関心を寄せている」と語る。日銀ネットの稼働時間帯拡大によって、海外との時差という課題が解消できるからだ。

そもそも、海外の中央銀行システムと日銀ネットの稼働時間帯は、時差の介在ゆえに必ずしも一致していない。同様の問題は他国にもあり、それを解消すべく、多くの中央銀行が決済ネットの稼働時間を拡大させているのが、近年の潮流だ。

ましてや、日本はアジアの東端に位置する地理的な特殊性もあって、諸外国の決済ネットワークと稼働が重なる時間帯はそれほど長くない。国際間の資金のやり取りは、タイミング次第では翌日まで決済が持ち越され、ひいては企業の資金効率がそがれる結果すら招いていた。

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