結婚式場の革命児が描く「新しいホテル」の姿 テイク&ギブニーズ、「トランクホテル」の全容
日本のホテルは所有と運営が一体であることが多いが、米マリオットや米インターコンチネンタルなど世界の大手は、むしろ所有と運営の分離のほうが主流。日本でも星野リゾートは分離モデルだ。こうすることで、ホテル運営会社は不動産の取得・ホテルの建設費を払う必要がなく、機動的な経営ができる。
トランクホテルは得意のウェディング事業が稼ぐことに加えて、ホテル事業でも早期の投資回収ができそうだ。設備投資は61億円に過ぎない(2016年3月期有価証券報告書)ため、野尻会長は「EBITDA(減価償却前営業利益)の7年で回収できる」と自信を示す。
社会貢献するホテルというコンセプト
もう一つの特徴が、”ソーシャライジング”(社会貢献)というコンセプトだ。
従来から若者の間で、そして東日本大震災を機にさまざまな年代に広がった”社会と繋がりたい”という欲求。「それを満たすのがこのホテルだ」(野尻会長)。
T&Gが手掛けてきたブライダル事業には、新郎新婦のためにさまざまな企画を提案し、「自分を犠牲にしてでも人を喜ばせたい人間が集まってきた」(野尻会長)。この貢献心を生かしたビジネスを考えたとき、社会に開かれ、世のため人のためになるホテルという形に至った。
そのため、1階のラウンジは、昼は誰でも利用可能なラウンジ、夜にはイベントスペースとして活用する。
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