色気で稼ぐ「生中継アイドル」を量産する現場 上海のアイドルマネジメント会社を直撃

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ネット生中継の新人パフォーマー、毛毛は普段どんな生活をしているのだろうか。彼女が住むのは上海の中心から少し離れたマンション。約束した時間は午後1時。到着の直前に一度電話をして部屋まで訪ねたのだが、開いた扉の内側からのぞいた顔は青白くノーメーク。まぶたの重力に負けた目は半開き。完璧な寝起きだった。

前夜の帰宅は午前3時だったという。午後8時ごろからネット生中継を始め、終えたのは午前0時すぎ。その後は同じマネジメント会社で生中継をしていたパフォーマーたちとおしゃべりしていたらしい。

新人ネットアイドルの私生活

ルームシェアの共有部分、リビングにて

毛毛が住んでいる部屋はマネジメント会社が用意した2LDK。別のパフォーマーとルームシェアをしていた。部屋の1つが毛毛の寝室だが、ベッドと洋服ダンスがあるだけで、至ってシンプル。テレビとソファが置かれた8畳ほどの広さのリビングは2人の共有スペースである。

寝起きの毛毛が最初に取った行動は、スマホをいじってデリバリーの注文だ。余談だが、中国では、注文1つからでも自宅まで届けてくれるデリバリーが大繁盛している。配達はレストランではなく配達業者が代行するのだが、レストランにとっては売り上げを増やせるため、配達業者の取り分を差し引いても、値段は店とほぼ同じか場合によっては安く設定できる。客にはそこも魅力だ。

スマホでの注文から30分もしないうちに呼び鈴が響き、ドアのすき間からライダースーツの男がプラスチックケースの入ったビニール袋を突き出した。

毛毛はそれを受け取ると、リビングにある低いテーブルの上でふたを開けた。伸びて団子状になった麺をはしで持ち上げ、別の容器に入ったスープの中に入れる。遅い朝食はトマトと卵のあんかけ麺だった。

「十数元(200円前後)です。でも、もとは二十数元。割引されて十数元」

毛毛は、床にペタと座ると顔を容器に近づけ、ずずっと麺をすすり出した。

遅い朝食となった卵とトマトのあんかけ麺をすする。自宅リビングにて
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