中国女性はなぜ「自撮り加工」に超必死なのか

日韓とは「整形」「化粧」の意識がこんなに違う

日本以上に中国の若い女性は「自撮り」に夢中だ(写真:elwynn / PIXTA)

無印良品に化粧品「SK-Ⅱ」、ドラマ「深夜食堂」……。これまでの記事では、80後(バーリンホウ、1980年代生まれの世代)、90後(ジューリンホウ、1990年代生まれの世代)と呼ばれる中国の若者を魅了している日本のブランドやコンテンツを紹介してきた。

しかし、まだ触れていなかった大先輩がいる。数年前から中国で「自撮りの神器」ともてはやされ、大人気になっているのが、カシオ計算機のデジタルカメラ「EX-TRシリーズ」だ。なぜ中国では自撮りデジカメを「神器」だと信奉し、中国人女性は「美人モード」で加工しての自撮りに夢中なのかを解き明かしたい。

中国市場を席巻したカメラの「特技」

カシオが2011年に投入したEX-TRシリーズは、カメラと液晶モニター、フレームをそれぞれ独立させて回転させられるデジカメだ。角度を自在に調整して撮影できることに加えて、画像を加工して美人に見せる機能があることから、自撮りにはとても便利な機種だ。

機能も年々進化させている。今年1月に発売された「EX-TR750」はさまざまな「美人加工」機能を備えている。肌色の調整(ナチュラル、美白、ベビーピンクなどから選べる)に3段階のニキビ・シワ隠し機能、ツヤ感を出す明るさ調整、クマ消し機能など、さまざまな加工が可能だ。EX-TRシリーズは、自撮りに使いやすく、短時間で写真を美しく仕上げられるので、SNS社会で欠かせない「神器」と呼ばれるようになった。

その人気はすさまじく、中国大陸ではいつも売り切れ状態。2倍以上のおカネを払っても入手したいという女性は少なくない。2014年に筆者が香港に行ったときに、当時約5000元の「神器」がなんと1万元以上で販売されていたことを鮮明に記憶している。1万元あれば、キヤノンの高級一眼レフも買えるので、非常に驚いたのだ。

昨年10月の国慶節に銀座のラオックスを視察したときには、店内で「SOLD OUT」と書かれた張り紙を見掛けた。カシオもこのシリーズのメガヒットで売上高を大幅に伸ばしたようだ。出荷台数については非公表だが、「デジタルカメラ事業に大きく貢献している」(カシオ広報)という。

自撮り神器は、台湾・香港・中国大陸の有名なブロガーやネットアイドルを総称する「網紅(ワンホン)」をはじめ、ファッション好きの女性では持っていない人はいないと言ってもいいくらいだ。やっとの思いで入手したら、自撮りした写真だけではなく、このカメラを持っている自分の写真も必ずSNSにアップするほどの自慢商品なのである。

ところで皆さんは、中国のネットでささやかれる「日中韓女性の3大神器」という話を聞いたことはあるだろうか。

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