塾なしでも伸びる子には「独特の型」がある 意外と知らない「基本形」の押さえ方

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このゴールとスケジュールがないと、いくら科目ごとの勉強方法を知ったところでうまくいきません。なお、スケジュール管理には、中学生でも手帳を使うことをお勧めします。

2. 計画を随時、修正していく

よく計画倒れといって、計画どおりにいかないことを嘆く人がいます。嘆く必要はありません。なにしろ、計画はそのとおりにはいかないのが当たり前なのですから。重要なことは設定したゴールを達成することであり、計画を決めたとおりにこなすことではありません。計画は始める前にイメージしてつくったものであり、現実に進めていくとそのとおりにはいきません。ですから、迷わず計画修正をするのです。しかし、設定したゴールはよほどのことがないかぎり、変えてはなりません。

試してみて、うまくいかなければ若干変えてみる

3. さまざまな勉強方法の中から自分に合いそうな方法を“試して”みる

「試す」ということがキーワードです。はじめから「この方法で絶対にやる!」と意気込むと修正ができなくなり、そのうちあきらめる羽目に陥ります。試してみるのです。そして、うまくいかなければ若干変えてみる。変えているうちにオリジナルがだんだんと出来上がっていきます。

4. カスタマイズの際、念頭においておくことは次の3つ
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①省エネ

つまり、無駄なことはやらないということです。たとえば1度できた問題をチェックしていないために、また同じ問題を解いてしまうのは無駄ですね。また、重要な部分・頻出度の高い部分から優先的に仕上げていくのは効果的です。

②反復3回転

よほど興味がないかぎり、人は1回で記憶できるものではありません。点数を取るためには、回転しなければならないのです。しかし点数が伸び悩む生徒はそれをしません。1回でやめてしまうのです。少なくとも3回転はしなければ、習得はできないのです。ですからスケジュールをつくるときに、間違いを3回見直せるように組んでおきます。すると成績は自動的に伸びていきます。

③情報収集

先ほども述べたとおり、成功事例の情報収集は大切です。どうすれば点数がとれるようになるのか、その情報を知ることは不可欠ですね。基本的にはできる人、成功した人へのヒアリングです。しかし何度も言うように、それは参考にする程度で、丸ごとまねてはいけません。一部取り入れて試してみて、もしよさそうであれば、自分の方法として取り入れましょう。

以上が、自分流のオリジナル勉強法を確立させるための「型」です。この型を参考にされて、日々、成果の出る方法をつくっていってみてください。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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