裏庭にバーを作ると人生は最高に豊かになる 3万5000円で作った米国人女性に聞いてみた
家持ちのアメリカ人たちが、ひそかにあこがれてやまないものがある。それは自分の裏庭に建てる「手作りバックヤードバー」だ。
広い芝生の庭の片隅に小さなバーを建てれば、友人や親戚や近所の人々など、パーティ好きな仲間が喜んでやってくる――。まるで「球場を作れば、選手が集まってくる」という映画『フィールド・オブ・ドリームス』のようだが、そんなガーデンバーが、今、中高年アメリカ人たちの間で静かに流行中だ。
「これなら自分でも作れる」
ミシガン州北部に住む50代後半のペギー・ウィルコックスさんは、中学校教師の職を数年前に引退してから、庭の古い道具小屋を「バー」に改装するプロジェクトに着手した。「きっかけは、アイルランドを訪れたときに、すてきなパブをたくさん見たこと。そのとき、自分の庭にもこんなバーを作ったら楽しいかも、とひらめいた」とウィルコックスさんは語る。さらに、フロリダ州に住む彼女の兄の自宅の裏庭にも、手作りのバーが建てられていたのを見て「これなら自分でも作れる」と確信したという。
ウィルコックスさんの家の裏庭の面積は975平方メートルある。日本の感覚からすると広大なスペースだ。その庭の片隅に、道具を収納するための古い小屋が、家を購入した当初から建っていた。芝刈り機や庭仕事の道具などを収納するその小屋をリフォームして、バーを作ることにした。
まず、小屋の壁を長方形にくりぬいて、そこに道端に捨ててあったガラス製のドアを取り付け、開閉できるようにした。
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