麻生氏は、なぜこうも”お粗末”なのか

グローバルエリートが麻生副総理に喝!

 グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。
数々の失言で、日本の国益を毀損する麻生氏(写真:ロイター/アフロ)

「あちゃちゃ~、おなじみの失言癖、また大炸裂させとる~!!」

私がモスクワから香港に到着したその日の新聞で麻生氏の“憲法改正の手法はナチスに学べるのではないか”という趣旨の妄言で国内外から大きな批判を浴びていた。当然香港のテレビでも日本の再軍備を可能にする“変憲”(改憲、と書くとまるで憲法を良くするかのような語弊がある)の文脈で大きく報道されており、同時にドイツと比較した日本の歴史認識が再度批判されている。

私は麻生さんが別にナチスを賛美しているとは思わないが、発言全部を読んでも憲法改正の手法をナチスに学ぼうと明確に発言しているのは確かだ。また憲法を変えるという重大無比で、本来ならば徹底的な議論と透明性と国民の理解が前提となる作業を、国民の支持が得られないのでこっそり強行できるようにしよう、という恐ろしい意図が感じ取れる。これらの発言に対し「誤解を招いたのなら撤回する」という苦しい釈明は、橋下徹氏の従軍慰安婦発言を“誤解・メディアの誤報”と強弁した不誠実な幕引き方法を髣髴とさせる。

なお橋下氏は麻生氏の発言を擁護するためか、“行き過ぎたジョーク”と言っているが、ナチスの賛美ともとらえられかねないジョークも大問題であり、全然擁護になっておらず失笑を誘った。

そもそも政治家は自分の言葉への責任感が極めて希薄で、失言すれば(もっといえば、一般には知られたくない自分の真意がついうっかり外に出てしまえば)、誤解だとか、メディアの誤報とかで逃げるのがまかり通っているのは残念だ。

多くの新聞やテレビのメディアは追及が甘く、政治家にもおもねて、民意にもおもねるので“おなじみの失言と、撤回で幕引き”みたいな空気と“いつものことだから仕方がない”みたいな不感症を感じるが、来香したてのグローバルエリートが到着直後で眠たい眼をこすりつつ、麻生問題に参戦させていただこう。

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