麻生さんの長大な”失言の歴史“
さて、麻生さんって、今までどんな“失言”をしてきたっけ?
検索するとあまりにもたくさん情報が出てきてネット回線がパンクするので、急ぎで送らなければならないメールは送った後で、回線パンク覚悟でグーグル検索してみよう。
まず過酷な強制連行で多くの隣国人を徴用しその命を紙クズのように扱い、巨額の利益を上げた麻生炭鉱の麻生さんは(グーグルするとたくさん出てきます)、実家が担った隣国への加害の歴史責任を回避する言動を一貫して続けてきた。この手の精神構造は、東条家の孫が東条英機を擁護したり、安倍氏がA級戦犯であった祖父を尊敬したりするのと同じで、親族の罪を公平に直視することが難しく、その正当化に“歴史認識の修正”を使おうとするのは、ある意味理解できる。しかし麻生氏の問題発言の数々は歴史認識だけに限らない。
以前、米価をめぐる問題で“国内外の米価を比較する例えとして「7万8000円と1万6000円はどちらが高いか。アルツハイマーの人でもわかる」と発言し、物議を醸した。かつては同じ自民党の野中広務氏に関し、「野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」と発言したことでも知られているし、終末医療費負担の増大に対し、「さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」と発言。また女性に関しても、「婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」との発言録がたくさん出てくる。
麻生氏はなぜ権力の中枢に居座り続けられるのか
さすがにこのレベルの暴言が続くと、麻生氏が首相や財務大臣、副総理を歴任するほどの能力や人格を持ち合わせていないのは確度100%のことだと思う。しかしなぜこんな麻生氏があらゆる場面で、権力の中枢に居続けることができるのだろうか。日本は優秀で賢い人格者がいくらでもいる人材大国なだけに、麻生氏に限らず権力者の極めて低い資質は、大変不思議である。やはり利権と支持基盤が世襲される、政界独特の参入障壁のおかげだろうか。
以前、某政府関係者に、麻生氏の適性について聞いてみたところ、「麻生さんは金持ちだというのが確実に影響していて、たとえば1000万円を包んで持ってくる人はたくさんいるだろうが、そういったおカネは絶対に受け取らない」と言っておられたので、金銭問題で足を引っ張られる可能性がないのは一つの強みなのだろう。
また数がモノを言う政治で力が強いのも確かである。安倍政権にとってチームメンバーの資質を問うべき筆頭候補が麻生氏だと思うのだが、安倍氏は泡沫候補だった総裁選で麻生氏のグループなど幅広い政治家の支援を取り付けて票を集めたので、麻生氏がいかに迷惑な存在だったとしても、麻生氏の顔色を窺わなければならない。
たとえば麻生氏のこの発言は安倍氏の悲願である“変憲と再軍備”に冷や水を浴びせるわけだが、麻生氏がすごいのはおそらく周囲に散々失言に気を付けるように言われ続けているだろうに、いまだにメガトン級の失言を繰り返してくれるところだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら