松下幸之助「日本の伝統精神」の3つ目とは? 1「衆知を集める」、2「主座を保つ」

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そうそう、いま、ふと思ったんやけどな、きみな、誰でもそうやけど、反省する人はきっと成功するな。本当に正しく反省する。そうすると、何を次にせんといかんか、何をしたらいかんか、そういうことがきちんとわかるからな。それで成長していくわけや。人間として。

けど、何をしても反省せえへんと。やったことに対してあれはよかったのか、悪かったのか考えもせんし、思いもせんというようなことでは、次のときそれが役に立たん。どうであったかわからへんからな。同じことをするわけや。悪いことは同じ間違いをくり返すということやな。

いいことは覚えておいて、それをやったらええけど、間違いは繰り返さんと、そういうところに人間の成長があるんやね。

感謝報恩の念

それに反省するところからは、きっと感謝報恩の念がおのずと湧いてくる。

あのときは、本当にありがたかったなとか、あの人のおかげやなとか、あれぐらいですんだのは、あの人がおったからやとか。そういう念が出てくる。最近は感謝報恩の心をみんな忘れておるようやな。しかし、他人ばかりやない。わし自身、感謝報恩の心が足らんと思うな。

とにかくお互いに反省したり、感謝報恩の念を持ったり、そういうことを心掛けんとな。みんなが心掛ければ、世の中、もっともっとようなるわ。

このごろキミも忙しいやろ。体に気いつけんといかんで。わしは160歳まで生きるからね。とすれば、やらにゃならん仕事は、いっぱいあるわけや。それをキミにも手伝ってもらわんといかんからな、キミがわしより早く逝ったら困るわけや。無理せんとがんばってくれや。

うん、ほかに用事ないか。きょうはこれで帰るわ。

江口 克彦 一般財団法人東アジア情勢研究会理事長、台北駐日経済文化代表処顧問

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えぐち かつひこ / Katsuhiko Eguchi

1940年名古屋市生まれ。愛知県立瑞陵高校、慶應義塾大学法学部政治学科卒。政治学士、経済博士(中央大学)。参議院議員、PHP総合研究所社長、松下電器産業株式会社理事、内閣官房道州制ビジョン懇談会座長など歴任。著書多数。故・松下幸之助氏の直弟子とも側近とも言われている。23年間、ほとんど毎日、毎晩、松下氏と語り合い、直接、指導を受けた松下幸之助思想の伝承者であり、継承者。松下氏の言葉を伝えるだけでなく、その心を伝える講演、著作は定評がある。現在も講演に執筆に精力的に活動。

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