集計対象は『就職四季報 優良・中堅企業版2018年版』掲載5001社のうち、「平均年収」に有効回答があり、従業員数が300人以下だった1435社。子会社などグループ企業全体の従業員数を含めると1000人以上になる企業は、規模がある程度大きい企業と判断し、除外している。
調査時点は原則2016年9月(一部は2016年2月時点)のため、その時点で終了した決算期の平均年収であることをご了承いただきたい(その後さまざまな要因で大きく平均年収が変動しているケースもありうる)。また、総合職のみの平均年収や、組合員のみの平均年収といった、回答に条件がある企業の場合は、ページ下部の注釈欄に記した。
平均年収1位は初任給37万円、2位も50万円!
平均年収1位はM&Aアドバイザリーを中心としたコンサルティング業のGCA(東京都、2153万円)だった。この金額は、2017年1月26日に配信した全上場企業を対象にした平均年収ランキングでも、2位に入っている。従業員119人の会社がこれだけの給与を支払うだけの収益を上げているのは驚愕だ。平均年齢も37.1歳と比較的若いため、若手や中堅でも十分に稼げる企業であるといえそう。初任給も37.5万円、有給付与日数25日と、一般的な水準と比べてはるかに好待遇である。
コンサルティング業からはほかにドリームインキュベータ(東京都、1210万円)が6位にランクインしている。給与面や休暇制度の待遇がよい会社が多いが、採用数も限られており、狭き門だと言わざるを得ない。
2位には不動産業の日本商業開発(大阪府、1741万円)が入った。自ら”超難関企業”を標榜する同社は、2000年に設立されたばかりで、新卒採用をスタートしてまだ3期目。しかし、グループ企業を含めても従業員が71人しかいないのに、売上高170億円を稼ぎ出している。初任給も50万円と高い。
なお、一般的に不動産業は、インセンティブ(成果報酬)の割合の大きい給与体系をとっている企業が多いといわれている。学歴や経歴に関係なく、成果を残すことができれば高い給与を稼ぎ出すことも夢ではない、ということだ。もちろん、その分、仕事の難易度も高いことを覚悟しなければならない。
注目してほしいのが、3位の九州朝日放送(福岡県、1311万円)や、15位のインプレスホールディングス(東京都、937万円)、38位の秋田魁新報社(秋田県、832万円)といった、マスコミ関連企業のランクインだ。マスコミというと、大企業のイメージがあるかもしれないが、実際は従業員300人以下の中小企業が多い。これらの業態も狭き門であることにかわりないが、全国各地に存在しているので、地方就職を希望する学生は検討の余地があるかもしれない。
そのほか、証券業を中心とした金融業や、建設業、各種メーカーもランクインしているので、ぜひチェックしてほしい。
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