昨日、1月25日は今年最初の給料日だったというビジネスパーソンも少なくないはずだ。これから1年。夏・冬のボーナス(賞与、一時金)も合わせて積み上げる今年の年収がいったいいくらになるか。誰しも昨年より増やしたいと願っているはずだ。
東洋経済オンラインは『会社四季報』(新春号が発売中)でも掲載しているデータを活用して、全上場企業約3600社を全国7地域に分けた平均年収ランキングをまとめた。1月上旬からこれまでに「東京都トップ500社」「東京都ワースト500社」「東京都除く関東340社」「近畿603社」「中部・北陸438社」「地方316社」のランキングを配信してきたが、第7弾として、全国トップ500社のランキングを紹介する。
直近の年収の変化もとらえられるように前年度との差額のほか、平均年齢も加えた。なお、ランキングでは単体の従業員数が20人に満たない場合や平均賃金が掲載されていない会社は対象外としている。
M&A関連の有力2社が2000万円超え
1位はM&Aキャピタルパートナーズの2253万円(平均年齢30.5歳)。前年から306万円の増加だ。2位にはGCAの2153万円(同37.1歳)が続いた。こちらも同667万円の大幅増で、2000万円の超大台はこの2社のみで、いずれも本社は東京都だ。
3位には大阪府に本社を置く超高給企業キーエンスが1756万円(同35.3歳)でランクイン。キーエンスは前年度が変則決算期間で前年比較ができなかったため、近畿版ではランク対象外としたが、読者からの問い合わせも少なくなく、全国版では例外的に対象とした。
4位にはこちらも大阪府が本社の日本商業開発(1741万円)、5位には東京都内に本社を置くストライク(1616万円)などが入った。上位10社が本社を置く都道府県に注目すると、東京都内に本社がある会社は6社、大阪府にある会社は3社、山梨県に本社がある会社が1社となった。また、1000万円以上の平均給与がある会社は61社だった。
ランキングの前年比に注目すると、業界の栄枯盛衰が読み取れる。トップ5のうち、3社(M&Aキャピタルパートナーズ、GCA、ストライク)を占めたのがM&Aの仲介を主要業務とする会社。他の上位企業に比べても平均年齢は格段に低く、伸び盛りの業界であることがわかる。
一方で、民放キー局の年収は依然として高水準ながらも、平均年収は減少傾向にある。ランキングに掲載した、TBSホールディングス(9位1490万円)、フジ・メディア・ホールディングス(12位1430万円)、日本テレビホールディングス(13位、1427万円)はいずれも前年に比べて減少した。
テレビ朝日ホールディングスは連結子会社のテレビ朝日の平均年収のみを公表しているためランキングに掲載していないが、2016年3月期の平均年収は1334万円となっていて、1433万円だった前年度(2015年3月期)より100万円ほど減少している。今回のランキングでは上位陣の高給企業に変化の兆しがみられる結果となった。
2015年9月期~2016年8月期の有価証券報告書に掲載された値を用いた。本社の所在地は、有価証券報告書発行時点の情報にあわせるために、『会社四季報』2016年4集で調査した実質的な本社とした。
持ち株会社は、グループの管理業務を行う少数の社員の平均年収のみを開示しているため、一般的な従業員の平均より高い年収が公表されているので、判別できるようにしている。なお、持ち株会社にあたるかどうかの判断は、集計時点の実態に合わせたものだが、社名は最新の社名変更を反映している。
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