グーグルの人が「メールしない」本質的な理由 仕事が速い人がやっている仕事のコツ

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この仕事、こんなに時間も手間もストレスもかけて行うべきものなのでしょうか?

もちろん、なんの成果もあげない仕事に、時間を使ってはいけません。

そんなムダを避けるためには、日程調整にクラウドサービスを使うことです。

たとえば、グーグルカレンダーを必要な人と共有して、会議などの予定をどんどん入れてもらいます。そして、自分のカレンダーを開いてみると、いつのまにかミーティングの予定が入力されていて、クリックすると参加メンバーと会議のアジェンダが確認できる。さらに事前配布資料もアップされている。そこまで準備ができていれば、ミーティングの当日はいきなり本題に入って議論を深めることができます。

部下との面談も、空いている時間に勝手にどんどん入れてもらえば、調整のためのやりとりが不要になります。

このやり方は、特に管理職の方はぜひ実践していただきたいと思います。上司の承認を得られればすぐにスタートができるのに、タイミングが合わずに時間だけが過ぎていくこともあります。カレンダーを共有しておけば、部下もその時間に合わせて、声をかけたり相談しにいくことができますので、全体のスピード感が上がります。

「今日、大丈夫ですか?」「いつなら空いていますか?」と、部下が頻繁に聞くようなら、上司のあなたが部下の時間を奪っているともいえます。

なお、グーグルカレンダーは共有範囲をグループごとに選べるので、プライベートの予定も必要な人と共有することができます。社内システムとは別に個人のプライベートなスケジュールを管理するのは意外と面倒なので、すべてひとつのカレンダーにまとめておいて、共有範囲だけをグループごとに使い分ければ、ダブルブッキングなどのミスも防ぐことができます。

直接会うほうが何倍も速い!

メールではうまく意思の疎通ができず、かえって仕事が遅くなることもあります。

実はグーグルは、小さなミーティングが意外と多い会社なのです(IT系企業だからすべてメールで行うのだろうと思っていた方は、驚かれるかもしれません)。

それもあって、社内に共同スペースはもちろん、テーブルやカフェテリアなど、一緒に座って会話できるスペースが多いのです。

そしてグーグルのミーティングは、かなり効率的です。「今、この問題を決定するために誰が必要か」を押さえたら、「今ちょっといい?」とそれぞれに伝えて、その場で4~5人ですぐ集まって、パパッと終わらせます。

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