モンストが悪夢の急失速から復活できたワケ 年明けに過去最多ユーザーを獲得

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直接的なきっかけとなったのは2016年9月から始まった3周年記念の大型アップデートと、それに付随する各種のキャンペーンだ。しかし、モンストを開発・運営するXFLAGスタジオの木村弘毅総監督は「盛り上がりが伝播しやすいコンテンツ作りをしてきたことが、そもそもの背景としてある」と話す。

その根本にあるのが「B.B.Q(バーベキュー)戦略」だ。一つの熱源を仲の良い数人で囲んで盛り上がる様をバーベキューに例えてネーミングしたという。

モンストは知り合いとのマルチプレーを重視©mixi, Inc. All rights reserved.

モンストにおいても、ゲームという熱源を中心に身近な知り合いが盛り上がるようなゲームデザインを志向してきた。たとえば、スマホゲームには1人プレーを主体にしたものから不特定多数と遊ぶものまであるが、モンストはLINEや位置情報を使った、近しい知り合いとのマルチプレーを重視してきた。

mixiで培った経験をゲームに生かした

そうした戦略の裏には、かつて一世を風靡したSNSのmixiで培った経験がある。木村氏は「人が情報を得るとき、親や友達といった直接の知り合いから得た情報を最も信頼する。なので、友達からその友達へと次々に拡散させることができれば、”指数関数的”な流行にすることができる。mixiの運営でそのことを学んだ」と解説する。

この戦略が功を奏した結果、モンストは爆発的な成長を遂げ、現在の地位に上り詰めた。ただ、このやり方には弱点もある。いったんマンネリ感が出ると、それも急速に拡散され、全体の熱量が一気に落ちてしまうのだ。

そこで昨年春から夏にかけて落ちた熱量を再び引き上げるべく、ミクシィは9月下旬から年末にかけて徹底的なテコ入れを図った。これまで、「ニコニコ超会議」や「モンストフェス」でイベント運営を行ってきたノウハウを生かし、9月25日に事前応募制イベント「XFLAG PARK 2016」を幕張メッセで開催。ゲームイベントでありながら、シルク・ドゥ・ソレイユに登録している超一流パフォーマーによるサーカスやフルオーケストラによるライブコンサートなどを開催。さらに、参加者には友達を誘える権利を付与し、友達と一緒に盛り上がれるよう工夫を凝らした。

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