LINE、業績絶好調でも拭えない3つの「不安」 NAVERまとめ「新方針」の進捗は?
「これからよりグローバルに戦っていかなければならない中、次の挑戦のための準備が整ったという印象だ」。終わった期についての感想を記者から問われた出澤剛・LINE社長は、淡々と答えた。
国内最大のコミュニケーションアプリを手掛けるLINE。同社が1月25日に発表した2016年12月期の通期決算は、売上高が前期比16.9%増の1407億円、営業利益は同10.1倍の198億円と大幅な増収増益だった。
貢献が大きかったのは広告事業だ。LINEアプリの月間ユーザー数は、主要4カ国(日本、台湾、タイ、インドネシア)で1億6700万人に到達。前期比では15.4%増えており、そのリーチ力を広告宣伝やマーケティングに活用しようとする企業が着実に増えている。
今期は広告メニューの拡充に注力
具体的には、企業がユーザーに個別メッセージや広告を送信できる「有料公式アカウント」の開設数が伸長。また、アプリの代表的な機能である「タイムライン」や「LINE NEWS」の閲覧数が拡大し、これらのページ内に掲載されるパフォーマンス型広告の売り上げも急拡大している。
1月にスタートした今期は、動画広告の掲載範囲を拡大するなど、広告主のニーズに合うメニューの追加に力を注いでいく。ユーザー同士のトーク画面には広告を表示しないなど、これまで通り「ユーザーにとっての使い勝手をいちばんに考えて運用する」(出澤社長)方針だが、広告事業の拡大はまだまだ続きそうだ。
すこぶる順調に見えるLINEの業績。だが、不安の種もある。そのひとつが広告に次ぐ収益柱であるゲーム事業だ。
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