LINE、業績絶好調でも拭えない3つの「不安」 NAVERまとめ「新方針」の進捗は?
もうひとつ、決算会見で記者から質問が飛んだのは、同社が運営するキュレーションサイト「NAVERまとめ」についてだ。
DeNAが運営する医療・健康情報キュレーションサイト「WELQ(ウェルク)」で他社サイトからの無断引用が多数みられ、記事内容も不正確だった問題に端を発し、類似サービスとされるNAVERまとめにも権利侵害やその後の対応について批判が集まった。それを受けた同社は昨年末、NAVERまとめに関する新方針を打ち出していた。
「NAVERまとめ」の問題対応は今年も続く
これについて問われた出澤社長は「問題のある投稿があるのは事実。きちんと規約を設けるとともに、24時間365日の監視をしているが、権利侵害についてはわれわれでは把握しきれない部分がある。そこにご指摘をいただいたのが去年の状況だった」と振り返った。
新方針として掲げたもののうち「権利侵害の申告があったコンテンツの見出しを非表示にしてから事実関係を確認する」「著作権侵害が認められる場合にすみやかに発信者の情報開示をする」という2点については昨年末から体制を整え、すでに運用を開始しているという。
一方、「まとめ作成者の著者ランクを開示する」「一次情報権利者にも収益を還元できる仕組みを作る」という2点については、2017年中に行っていく計画だ。
LINEはモバイルアプリの市場が急激に変化していることから、2017年の業績予想の開示を見送ったが、大幅な増収増益が見込まれる。業容の拡大はもちろんだが、今年は企業としての姿勢も問われる1年になりそうだ。
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