男性よ、もっと家事や育児をせよ! ガラパゴス化している、日本の女性活用【最終回】
「産後クライシス」を招いた原因は、何なのか
こうした考えに対して「そんなことは無理だ」「やりたくない」という男性の声が聞こえてきそうだ。しかし、男性が働き方を変えて「家庭進出」すれば、男性自身にすばらしいメリットがあることをご存じだろうか。
ベネッセ次世代育成研究所(現:ベネッセ教育総合研究所次世代育成研究室)が2011年4月に発表した「第1回妊娠出産子育て基本調査・フォローアップ調査(妊娠期~2歳児期)」で、「出産直後から妻の夫への愛情が急速に下がる」という結果が公表された。
NHK『あさイチ』が2012年9月5日に放映した「夫婦を壊す?!“産後クライシス”」ではこの調査データを紹介し、産後は夫婦関係に大きな影響を及ぼす時期とし、これを「産後クライシス」と名付けた。夫婦関係が冷めている男性の皆さんは、胸に手を当ててご自身に問いかけてほしい。
■夫婦関係がうまくいかなくなったのはいつからか?
→出産後からでは?
■ 産後、どれぐらい家事や育児のサポートをしただろうか?
→妻任せだったのでは?
先ほどのベネッセ次世代育成研の調査は、妻の夫への愛情が急速に下がる要因は「夫からのねぎらい」と「夫の家事や育児への参加度」が強く関係していると指摘している。またある研究では、産後に起きた夫婦の溝は長期的に夫婦関係に影響するという。
NHKが上記番組で行ったアンケート結果でも、産後クライシスがあった層で「出産後の夫の家事育児への非協力」を不満に思っているという回答が多かった。NHKは産後クライシスの克服方法として、「夫が父親として自覚をもち、産後に家事・育児協力をすること」を提唱している。
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