意外と簡単!なのに奥深い「馬券」の買い方 競馬、それは戦略がキモの「知的ゲーム」

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2月12日に開催された第110回京都記念は、ミルコ・デムーロ騎手が騎乗する3番人気のサトノクラウンが堂々の連覇を達成した(写真:山根英一/アフロ)
何しろ競馬は面白い。だからその醍醐味が、世の中にもっと広く知られるようになってほしい。これは競馬に携わるものに共通の願いだ。ところが、競馬は初心者にとってとっつきにくい。釣りと同じように、最初にガイドが必要なレジャーなのだ。楽しむためにまず覚えなければならないことがそれなりに多い。
それでも、興味はあるけれど楽しみ方がわからない人が、競馬を楽しめるようになってほしいと思う。年季の入ったファンにとっても、奥深い本質に迫ってより楽しむために、基本に立ち返る意義は大きいだろう。地方紙の競馬記者である私自身、「今さら聞けない」とは言わずに、この機会に改めて勉強し直すスタンスで臨んでいる。時には楽しい脱線も交えつつ「競馬のキホン」をお伝えしていこう。

 

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競馬の国際化が進んでいる。その中で、日本競馬が成長を遂げてトップクラスに食い込んでいると前回の記事で述べた。海外での活躍が期待される競走馬も続々と出てきているし、国内の競馬人気は順調な回復基調にある。

競馬に関心を持つ人が増えていると思うが、今回はまず基本中の基本である馬券の種類と買い方について学んでいこう。あなたの勤め先などにもおそらく年末の有馬記念で盛り上がったりする競馬ファンがいることだろう。競馬を楽しめるようになれば、趣味が増えて話題の幅が広がり、それをきっかけに人の縁もできる。基本的なところだけでも知っておいて損はないと思う。

馬券というのは、実は俗称であって、正式には「勝馬(かちうま)投票券」という。勝馬を予想し、投票するための券だからだ。ただ、馬券といったほうがわかりやすいので、ここでは、馬券という呼び方で統一したい。

JRAには競馬場や場外馬券売り場の「ウインズ」や「エクセル」で買える馬券が基本8種類ある。一度、覚えてしまえば難しくないのだが、8種類というのは確かにそれほど少なくもない。

馬券は基本8種類、多様な楽しみ方がある

ただ、バリエーションがあるということは、それだけ多様で奥深い楽しみ方ができるということでもある。実際に、数十年も親しむ競馬ファンの中には、好きな馬券の買い方を変化させていく人も多くいる。

JRAの馬券は最低100円から購入することができる。高いおカネを投じなくても、気分や懐具合に合わせて気軽に楽しむことができるのだ。当たりにくいけれど、当たったときには高額配当の馬券を買うのもいいし、当たりやすいが、それなりの配当にとどまる馬券を買うのもいいだろう。

友人や競馬仲間と一緒に競馬場に行っても、それぞれの戦略や好みによって、馬券の買い方は驚くほど違う。トランプでいえば、強い役を狙って大勝ちを目指すか、それともほどほどのリターンで手堅く勝つか。確率を考えていく知的ゲームの側面もあり、各々の性格も反映されるので、それも面白いところだ。

1つずつ、順番に説明していくので、「競馬に興味はあるけれど、よくわからない」という人にこそ、読んでいただきたい。

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