意外と簡単!なのに奥深い「馬券」の買い方 競馬、それは戦略がキモの「知的ゲーム」

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早速、シンプルなところから、順に紹介していきたい。

単勝や複勝、3連単の馬券。手堅く的中を狙ったり、当たりにくい馬券でハイリターンを狙ったりと戦略はさまざまだ

①単勝 1着になる馬を当てる馬券。最もシンプルに勝ち馬を予想すればいい。いちばん強い馬が勝つという競馬の醍醐味を最も味わえる馬券で、ベテランでも最終的にはこの馬券に行き着くケースが少なくない。

②複勝 3着までに入る馬を当てる馬券。初心者が3着を当てる馬券と勘違いすることもあるが、「3着まで」だから1着でも2着でも3着でも的中だ。配当は安いが最も当てやすい馬券だ。ビギナーが的中を味わうなら、この「複勝」がまずはお勧めだ。

③枠連 正式名称は「枠番連勝複式」。1着と2着になる枠番の組み合わせを当てる馬券だ。「組み合わせ」だから1着と2着の順番はどちらでもいい。

競馬には「馬番」と「枠番」、2つの概念がある

ここで「枠」を説明しなければならない。競馬には「馬番」と「枠番」という考え方がある。「馬番」はシンプルに馬のゼッケン番号だが、「枠番」はレースの出走馬を1枠から8枠までに分けて付ける番号だ。枠は出走頭数に応じて決まり、外枠から多くなる。

たとえば出走馬が10頭なら1枠から6枠までは馬番と同じ番号になる。そして、7枠に7番と8番、8枠に9番と10番が入る。中央競馬で最も出走頭数が多い場合は18頭。この場合は1枠から6枠まで2頭ずつ、7枠と8枠に3頭が入る。枠ごとに馬の頭数が違うことが変だと思う方もいるだろうが、まずはそういう決まりなのだと覚えておいてもらえばいいと思う。

この枠連はかつて「連複」と呼ばれ、最も主流の馬券だった。自分が狙った馬はダメでも、同枠の馬が1着か2着に入った場合に枠連は的中するケースがある。俗にいう「代用品」での的中である。難点なのは、狙った馬が出走を取り消した場合でも同枠のほかの馬が出走する場合に、馬券がまだ成立するので払い戻しにはならないことである。

かつては、断然人気の馬が出走を取り消したときにもほかの馬がいるから払い戻しができないという、「枠」特有の問題が生じないように、「単枠指定」といってJRAがその馬を指定して、1頭で枠に入れる制度もあった。ちなみに枠番によって騎手の帽子の色は決まっている。1枠は白、2枠は黒、3枠は赤、4枠は青、5枠は黄、6枠は緑、7枠は橙、8枠は桃。ゼッケン番号の馬番だけでなく帽子の色で自分の買っている馬を見分けるのも初心者に勧めたい観戦テクニックの1つだ。

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