パナソニックのトイレが急成長を遂げたワケ 有機ガラス製「アラウーノ」のハイテク構造
2006年、トイレといえば陶器というイメージが強かった日本において、パナソニックが販売した有機ガラス製の「アラウーノ」は「全自動おそうじ機能」と併せて、大きな驚きをもって受け入れられました。今回は、開発者のインタビューを交え、パナソニックの「アラウーノ」への取り組みと、アラウーノ10周年を記念して販売された新型アラウーノのカラバリ展開を取り上げます。
全自動おそうじ機能を搭載したトイレが10色展開!
全自動おそうじ機能を搭載するトイレ。発売10周年を記念して新型アラウーノのカラバリ展開を開始しました。Japaneseテイストの3色、Stylishテイストの4色、Casualテイストの3色と、テーマ性のあるカラバリを用意し、自分好みにトイレ空間をコーディネートできます。
国内トイレ市場は、TOTOとLIXILがシェア1、2位を占めています。両社に共通するのは元々陶器メーカーである点で(LIXILの前身はINAX)、それゆえ日本人には「便器=陶器」というイメージが浸透しています。
いま、この2社を猛追しているのがパナソニックです。2006年に発売した「アラウーノ」が人気を博し、タンクレストイレ市場ではシェア約40%まで成長。トイレ全体のシェアでも“二強”の牙城を脅かす存在となりました。アラウーノの特徴は、何と言っても「素材が陶器ではない」という点です。
「元々は、パナソニックでも陶器のトイレを製造していました。しかし、2社との技術差は大きく、どうしても製品クオリティで超えられませんでした。何か新しい製品で打破しなければならないということで、新素材を用いたアラウーノの開発に踏み切ったのです」(パナソニック エコソリューションズ社・坂本 剛さん)