渡部建が指南、飲食店の「失敗しない」選び方 グルメ王はレビューサイトに惑わされない

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それを読んで僕も「“芸能界で『お店を紹介して』といわれたら必ず紹介する”というルールにしよう」と決めたんです。ルールと思えば、面倒くさいとも思わなくなりましたし、一度決めたことなのでずっと続けています。

レビューサイトの総合点に惑わされない

──新刊『渡部流 いい店の見つけ方教えます。』では、新店と初出しのお店にこだわっています。ニューオープンのお店に限らず、飲食店を選ぶ際はレビューサイトの点数を参考にする人も多いと思いますが、いいお店を選ぶコツとはなんでしょうか?

まずは、レビューサイトの総合点に惑わされないことですね。新しいお店は、まだ評価が定まっていないことも多いですから。ただ、その評価のブレが良いほうに働くケースも多いのです。例えばどこかで修行された方が独立した場合、修行してきたことを生かしながら、自分がほんとうにやりたかったことを皿に表現できるようになったり、内装や食器、メニューからも、「やっと自分の店が持てた」という希望に満ちあふれている感じが伝わってきます。

人気の有名店にも繰り返し行っていますが、「ああ、今日もおいしかった」という確認作業になっているという部分も正直あります。一方新店は、夢と希望に満ちた空間で、おすすめの料理を食べておいしかった時の喜びや、2回、3回と繰り返し行くうちに、「お、こう来たか!」「こう変わったか!」という驚きを感じるのも楽しいもの。新刊では「東京初出店」「コンセプトがおもしろいお店」「名店の支店」など、僕が普段チェックしている、いいお店の見つけ方のポイントを紹介していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

──最後にGQ JAPANの読者にお勧めしたい本をご紹介ください。

「どのページを開いてもグッとくる」という本を推薦してくれた

岡本太郎さんの『強く生きる言葉』(イースト・プレス)ですね。名言集のような本で、どのページを開いても胸に刺さります。一時期芸人の間でも流行って、ベタにいうと「失敗するなら倒れて失敗しろ」みたいな(笑)。

芸人に響く言葉がとても多くて何度も読み返していますが、どんな職業の方がどんなコンディションで読んでも、どのページを開いてもグッとくるはず。今、困難なことに向き合っている読者の方にもお勧めしたい1冊です。

渡部建
1972年、東京都八王子市生まれ。93年に高校の同級生だった児嶋一哉に誘われ、お笑いコンビ「アンジャッシュ」を結成し、以降、芸人、MCなどとして幅広く活動。その傍らで、趣味の食べ歩きが高じて「芸能界のグルメ王」と呼ばれる。著書に『芸能界のアテンド王が教える最強の店77軒』、『芸能界のグルメ王が世界に薦める! 東京 最強の100皿』、近著に『渡部流 いい店の見つけ方教えます。』(すべて文藝春秋)などがある。

 

(文:梅津有希子、写真:湯浅亨)

梅津 有希子 ライター/編集者
うめつ ゆきこ / Yukiko Umetsu

1976年、北海道生まれ。ヤマハ、FMラジオ局、IT企業、編集プロダクションなどを経て2005年に独立。自身の経験から面白いと感じたことを追求して、多彩なテーマで執筆している。著書に『終電ごはん』(幻冬舎)、『だし生活、はじめました。』(祥伝社)、『吾輩は看板猫である』『高校野球を100倍楽しむ ブラバン甲子園大研究』(文藝春秋)など多数。だし愛好家、高校野球ブラバン応援研究家としても活動している。

梅津有希子 公式サイト / @y_umetsu

公式サイト:umetsuyukiko.com Twitter:@y_umetsu

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