お金が貯まる人の部分的「ミニマリスト」生活 「節約はつまらない」と感じる人に勧めたい

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その3「バーゲン前はスマホの出番」

普段は買わない生活をしている人でも、バーゲン時期になるとつい気持ちが緩む。値札に書かれた赤いプライスについ屈してしまうかもしれない。特に洋服は要注意だ。服は一度買うとなかなか捨てにくいアイテムだ。筆者が雑誌編集者時代に「捨てられないものベスト5」というアンケートを取った時も、いつも上位に上がったものだ。入り口から慎重にならないと、どんどん増えてしまう。

バーゲンに近寄らないのが一番いいのだが、そうもいかない時は、出かける前に手持ちの服をスマホで撮影しておこう。クローゼットやタンス、下駄箱の中を、ざっと撮影するだけでいい。きれいに整頓されて並んでいれば、よりすばらしい。

さて、いざ買いたいアイテムが見つかったら、その写真を見返してみよう。すでに似たような服を持っていないか、いま買おうとしているアイテムは手持ちの服とあわせやすいのか、それで簡単に確認できる。無駄のない有意義な買い物ができるというものだ。

しかし、ここで、こんな声が聞こえてきそうだ。「クローゼットもタンスもぎっしりだから、スマホで撮影しただけじゃ何があるかわからない!」と。きっとそうだろう。しかし、そういう人は、もう服を買ってはいけない。一見して何があるか自分でも把握できないほど、すでにたっぷり持っているのだとわかったはずだから。

少ないおカネを有益に使うコツ

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その4「一番欲しいものから買う」

買い物が好きという人は、あれこれ店を見て回ること自体がレジャーになっていて、そこで予定外のものを買ってしまうことも多い。それではおのずとモノも増えるしおカネも使う。少ないおカネを有益に使うコツは、一番欲しいものを真っ先に買うことだ。

これを食事にたとえてみよう。最初に一番好きなものを食べるか、最後に取っておくか。最後に食べようと取っておくと、その前に食べた余計なものでお腹がふくれ、ラストにたどり着く時にはベストコンディションとはいえない状況かもしれない。しかし、わざわざ最後に取っておいたのだからと無理してでも食べることになる。心理面でも、その後のダイエットという点でも、最良のチョイスとは言えないだろう。

逆に最初に一番好きなものを食べてしまうと、その後は無理やり食べ続ける必要はない。ストレスもなく、満足感を味わえる。買い物のシーンでも同様に、店に入ったらあれこれ見て回らずに、一番買いたいもののもとに向かおう。欲しかった目的のものを最初に買うと、買い物欲はいったん収まる。「つい余計なものを買ってしまった」という後悔もせずに済む。人生、いつ何が起きるかわからない。まず買いたいもの、食べたいもの、したいことを真っ先にすませたほうがいい。

ミニマリストとは、自分にとって本当に必要なモノを見極められる人を指すのだと思う。モノもおカネも、厳選して大事に生かしたいものだ。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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